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奇声
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きせい
ふりがな文庫
“
奇声
(
きせい
)” の例文
旧字:
奇聲
返事とともに怪物群は、一せいに
頭部
(
とうぶ
)
をゆすぶって
奇声
(
きせい
)
を放った。それはあざけりの笑い声のようにひびいた。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
廊下
(
ろうか
)
の
切
(
き
)
り
欄間
(
らんま
)
へしのびこんだあやしき
諜者
(
ちょうじゃ
)
が、いきなり、
奇声
(
きせい
)
をあげて
長安
(
ながやす
)
の
肩
(
かた
)
へとびついた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
キツヽヽといふて
奇声
(
きせい
)
を
放
(
はな
)
つた、
件
(
くだん
)
の
小坊主
(
こばうず
)
は
其
(
その
)
まゝ
後飛
(
うしろと
)
びに
又
(
また
)
宙
(
ちゆう
)
を
飛
(
と
)
んで、
今
(
いま
)
まで
法衣
(
ころも
)
をかけて
置
(
お
)
いた
枝
(
えだ
)
の
尖
(
さき
)
へ
長
(
なが
)
い
手
(
て
)
で
釣
(
つる
)
し
下
(
さが
)
つたと
思
(
おも
)
ふと、くるりと
釣瓶覆
(
つるべがへし
)
に
上
(
うへ
)
へ
乗
(
の
)
つて
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
辱
(
はじ
)
も
外聞
(
がいぶん
)
も
忘
(
わす
)
れ
果
(
は
)
てたか、
徳太郎
(
とくたろう
)
と
松
(
まつ
)
五
郎
(
ろう
)
の
口
(
くち
)
からは、
同時
(
どうじ
)
に
奇声
(
きせい
)
が
吐
(
は
)
きだされた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
春琴の
繊手
(
せんしゅ
)
が
佶屈
(
きっくつ
)
した老梅の幹をしきりに
撫
(
な
)
で廻す様子を見るや「ああ梅の
樹
(
き
)
が
羨
(
うらやま
)
しい」と一幇間が
奇声
(
きせい
)
を発したすると今一人の幇間が春琴の前に立ち
塞
(
ふさ
)
がり「わたい梅の樹だっせ」と
道化
(
どうけ
)
た
恰好
(
かっこう
)
を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
すると魚人たちは
奇声
(
きせい
)
を発して左右にとびのいた。そのまん中の道を、オンドリと僕とが歩いていった。
海底都市
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
腹立
(
はらだ
)
たしげに、
舌打
(
したう
)
ちをして
追
(
お
)
いかけると、それを持っていた
三太郎猿
(
さんたろうざる
)
は、手をすべらして
庭先
(
にわさき
)
へ
槍
(
やり
)
を落としたので、
十兵衛
(
じゅうべえ
)
の方をふりかえると、ケン! と人を
茶
(
ちゃ
)
にした
奇声
(
きせい
)
を
発
(
はっ
)
しながら
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「もう二分と経たない間に沈んでしまうぞ」同室の将校達は、
奇声
(
きせい
)
をあげて、非常梯子の
滑
(
すべ
)
り
金棒
(
かなぼう
)
に飛びつくと
吾勝
(
われが
)
ちに、第一
甲板
(
かんぱん
)
の方を目懸けて、降りて行った。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ボーイが、そのトランクを持とうとしたら、博士は
奇声
(
きせい
)
を発して
叱
(
しか
)
りつけたことだった。
戦時旅行鞄:――金博士シリーズ・6――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
私は、自分でも、なんだかわけのわからない
奇声
(
きせい
)
を発して、とび起きた。
人造人間の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
天井裏のブザーが、
奇声
(
きせい
)
をたてて鳴った。
人造人間戦車の機密:――金博士シリーズ・2――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“奇声”の意味
《名詞》
奇声(きせい)
奇妙な、または頓狂な大声。
(出典:Wiktionary)
奇
常用漢字
中学
部首:⼤
8画
声
常用漢字
小2
部首:⼠
7画
“奇”で始まる語句
奇
奇麗
奇蹟
奇怪
奇妙
奇異
奇特
奇矯
奇瑞
奇態