“諜者”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょうじゃ67.4%
いぬ14.0%
まわしもの7.0%
てふじや7.0%
まはしもの2.3%
スパイ2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこは、他国の使臣や、諸方に放ってある諜者ちょうじゃなどが、よく迎えられるところで、本丸やこの曲輪くるわとも絶縁された一秘閣ひかくであった。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「礼などは、どうでもいい。早くこの場をあとになさい。祭りの庭には、いまの権三のほかにも、六波羅の諜者いぬがだいぶ入りこんでいる」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これだけの人数ではむずかしいが、とりでのなかにはまえまえから、こっちの味方みかた諜者まわしものになってりこんでいるし、火薬かやく爆音ばくおんをあいずとして、甲府表こうふおもてから
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平次の見込通り、徳太郎は三河町の叔父の家で、劍術ごつこをして遊んで居るところを、ガラツ八とその又手下の諜者てふじや發見みつけられたのです。
もしそれが敵からの諜者まはしものであつて、親切らしくなぐさめの詞をかけながら、何の守も、何の用意もない俺の本陣の本統の状況を見きはめて行つて、世間にそれをおつぴらに云ひ散らされたときは
瘢痕 (新字旧仮名) / 平出修(著)
容貌かほに自信のない三十女が、どんなに結構な諜者スパイの役目をするかは、平次もよく心得てをります。