“てふじや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
諜者60.0%
牒者40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
巾着切を看板かんばんにかけて居るやうな辰三が、何時までも安穩に暮らせたのは、一つは働きの方法が馬鹿々々しく義理堅かつた上に、内々は御用聞の良い顏に喰ひ入つて、諜者てふじやを勤め
辰三が、弱氣の巾着切と見せかけたのは、大盜の正體を隱すためで、善人らしく立廻つて柄にもない僞善的なことをするより、小盜人の諜者てふじやと見せたのは、辰三の惡賢わるがしこさでした。
顏の良い兼吉は、即座に子分や牒者てふじやを呼びました。一刻も經たないうちに、近江屋の庭に集まつた人數はざつと三十人。
貞盛が牒者てふじやをして知つてゐるといふ訳も無いのに、たゞ悪い者でござる、御近づけなさらぬが宜しいとでも云ふのならば、後世の由井正雪熊沢蕃山出会の談のやうな事で、まだしも聞えてゐるが
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)