諜者まわしもの)” の例文
これだけの人数ではむずかしいが、とりでのなかにはまえまえから、こっちの味方みかた諜者まわしものになってりこんでいるし、火薬かやく爆音ばくおんをあいずとして、甲府表こうふおもてから
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「大久保長安? ——やや、すると、おまえたちは、よくられててき諜者まわしものに買われたのじゃな」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
裏切うらぎり者じゃ! 徳川家とくがわけ諜者まわしものじゃ。竹童ッ! はやく味方みかたのものにこのことを」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——さては、天子の密旨をうけて、おれに和睦をすすめに来たな。天子のご都合はよいか知らぬが、おれには都合が悪い。誰かこの諜者まわしものをくれてやるから、試し斬りに用いたい者はいないか」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「どこぞの諜者まわしものだろう、くくってしまえ」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)