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失敬
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しっけい
ふりがな文庫
“
失敬
(
しっけい
)” の例文
『
失敬
(
しっけい
)
な!』と、
一言
(
ひとこと
)
呌
(
さけ
)
ぶなりドクトルは
窓
(
まど
)
の
方
(
ほう
)
に
身
(
み
)
を
退
(
よ
)
け。『
全体
(
ぜんたい
)
貴方々
(
あなたがた
)
はこんな
失敬
(
しっけい
)
なことを
言
(
い
)
っていて、
自分
(
じぶん
)
では
気
(
き
)
が
着
(
つ
)
かんのですか。』
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
そうすりゃあいつ
等
(
ら
)
は、
僕
(
ぼく
)
がこんなにみっともない
癖
(
くせ
)
して
自分達
(
じぶんたち
)
の
傍
(
そば
)
に
来
(
く
)
るなんて
失敬
(
しっけい
)
だって
僕
(
ぼく
)
を
殺
(
ころ
)
すにちがいない。だけど、その
方
(
ほう
)
がいいんだ。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
馬の上の少年少女たちに
失敬
(
しっけい
)
してみたり、
旗
(
はた
)
持ちの旗をかついだり、もうまったく
夢中
(
むちゅう
)
になっています。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
それは黄色でね、もくもくしてね、
失敬
(
しっけい
)
ですが、ホモイさん、あなたなんかまだ見たこともないやつですぜ。それから、
昨日
(
きのう
)
むぐらに
罰
(
ばつ
)
をかけるとおっしゃったそうですね。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
どうも大宮君に違いないがと思って居ると、先生は「あなたはどなたですか。」「私は河口です。」「いやこりゃどうも
失敬
(
しっけい
)
であった。」
滑稽
(
こっけい
)
でもあり実にどうもおかしかった。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
▼ もっと見る
「ああ、飲食装置のことだね。それは、今説明するのを忘れていた。
失敬
(
しっけい
)
失敬」
大宇宙遠征隊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
失敬
(
しっけい
)
じゃないか。」と、
小田
(
おだ
)
が、
真
(
ま
)
っ
先
(
さき
)
になって、その
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
いました。
眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「明智さんから、あなたがたに、もう見はりをしなくっていいから、早くこちらへ来てくださいということでしたよ……。ぼくはちょっと、署まで用事がありますから、これで
失敬
(
しっけい
)
します。」
少年探偵団
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「やあ、
失敬
(
しっけい
)
」
決闘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
(あっ、こっちですか。今日は。ご
飯中
(
はんちゅう
)
をどうも
失敬
(
しっけい
)
しました。ちょっとお
尋
(
たず
)
ねしますが、この
上流
(
じょうりゅう
)
に水車がありましょうか。)
若
(
わか
)
いかばんを
持
(
も
)
って
鉄槌
(
かなづち
)
をさげた学生だった。
十六日
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
それでいて
足音
(
あしおと
)
は
極
(
ご
)
く
静
(
しずか
)
で、
歩
(
ある
)
く
様子
(
ようす
)
は
注意深
(
ちゅういぶか
)
い
忍足
(
しのびあし
)
のようである。
狭
(
せま
)
い
廊下
(
ろうか
)
で
人
(
ひと
)
に
出遇
(
であ
)
うと、まず
道
(
みち
)
を
除
(
よ
)
けて
立留
(
たちどま
)
り、『
失敬
(
しっけい
)
』と、さも
太
(
ふと
)
い
声
(
こえ
)
で
云
(
い
)
いそうだが、
細
(
ほそ
)
いテノルでそう
挨拶
(
あいさつ
)
する。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「じゃ
失敬
(
しっけい
)
! お
達者
(
たっしゃ
)
で、また
来年
(
らいねん
)
あおう。さようなら。さようなら。」
海の少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
英語でそういうから自分も察して「いや
失敬
(
しっけい
)
した」という訳で、それから一別以来の
挨拶
(
あいさつ
)
をして、一体あなたがチベットに居られるという
噂
(
うわさ
)
も聞いたが、殺されはしないかと案じて居ったという。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「や、
失敬
(
しっけい
)
っ。」と
声
(
こえ
)
をかけて
駆
(
か
)
け
寄
(
よ
)
り
海の少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「じゃ
君
(
きみ
)
、
失敬
(
しっけい
)
!」
どこで笛吹く
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“失敬”の意味
《名詞》
失 敬(しっけい)
相手に対して敬意を欠くこと。
暇乞いすること。辞去すること。
他人のものを盗むこと。
(出典:Wiktionary)
失
常用漢字
小4
部首:⼤
5画
敬
常用漢字
小6
部首:⽁
12画
“失”で始まる語句
失
失敗
失策
失踪
失望
失礼
失禮
失笑
失錯
失念