名産めいさん)” の例文
魚沼郡うをぬまこほりの雪はちゞみおやといふべし。けだ薄雪はくせつの地にぬの名産めいさんあるよしは糸のつくりによる事也。越後縮にくらべてるべし。
こういって、むらひとは、平地へいちといわず、山地さんちといわず、なしの栽培さいばいして、これを名産めいさんにしようとくわだてました。やがてこのむらは、なしの名産地めいさんちとなりました。
自分じぶんくにでとれるこめや、名産めいさん特産とくさん品々しなじなを、このくらやしきにおくってきて、それを大阪おおさか商人しょうにんりわたして、自分じぶんくに財政ざいせいをまかなうことになっていました。
御存ごぞんじのかたは、武生たけふへば、あゝ、みづのきれいなところかとはれます——みづかねきたへるのにてきするさうで、かまなべ庖丁はうてう一切いつさい名産めいさん——むかしは、きこえた刀鍛冶かたなかぢみました。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
天然てんねん阴阳いんやう気運きうんしよくする所ならんか。くだんごとく雪中に糸となし、雪中にり、雪水にそゝぎ、雪上にさらす。雪ありてちゞみあり、されば越後縮は雪と人と気力きりよく相半あひなかばして名産めいさんの名あり。
おかねは、なんだろう? とおもいました。小学校しょうがっこうにいる時分じぶん地理ちり時間じかんに、自分じぶんくに名産めいさんをいろいろおしえられましたが、この東京とうきょうにまでされているような名物めいぶつらなかったのでした。
都会はぜいたくだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
さればむかしよりちゞみは此国の名産めいさんたりし事あきらけし。あんずるに、むかしの越後布は布の上ひんなる物なりしを、後々のち/\次第しだいたくみそへて糸によりをつよくかけてあせしのためしゞまおりたるならん。