人数にんずう)” の例文
旧字:人數
なんでもこれは人数にんずうすくなくともよりぬきのつよ武士ぶしばかりでかけて行って、ちからずくよりは智恵ちえ工夫くふうをしなければなりません。
大江山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
決死隊けっしたいが、てきると、てきはそれをがけて、弾丸たま集中しゅうちゅうしました。かわなかほどまでたっするころには、人数にんずうえてっていました。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
人数にんずうはつぎつぎにふえてゆき、やがて火事だとわかったときには、どうもぼくの下宿げしゅくのあたりと思われる方向ほうこうから、もくもくとまっ黒なけむりがすごいいきおいで
兄宇迦斯えうかしは命がおいでになるのを待ち受けてってかかろうと思いまして、急いで兵たいを集めにかかりましたが、とうとう人数にんずうがそろわなかったものですから、いっそのこと
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
座元ざもとをはじめ、あらゆる芝居道しばいどう人達ひとたちはいうまでもなく、贔屓ひいき人々ひとびと出入でいりのたれかれと、百をえる人数にんずうは、仕切しきりなしにせて、さしも豪奢ごうしゃほこ住居すまいところせまきまでの混雑こんざつていたが
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
幸三こうぞうは、ひろいへやのうちに、あまり人数にんずうすくなく、社長しゃちょう少年しょうねん労働者ろうどうしゃばかりなのを、なんとなく不思議ふしぎかんじたのでありますが、もう時間じかんがたっているので、ひとたちは
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
こうして為朝ためとも一人ひとりすくめられて、そのまもっているもんにはだれもちかづきませんでしたが、なんといってもこうは人数にんずうおおい上に、こちらの油断ゆだんにつけんで夜討ようちをしかけてたのですから
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
東京とうきょうるときには、にぎやかで、なんとなくあかるく、うつくしいひとたちもまじっていた車室しゃしつうちは、とおみやこをはなれるにしたがって人数にんずうって、きゅうくらくわびしくえたのでした。
青い星の国へ (新字新仮名) / 小川未明(著)