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不具
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ふぐ
ふりがな文庫
“
不具
(
ふぐ
)” の例文
この
不具
(
ふぐ
)
になった
手
(
て
)
をごらんください。そして、いまでも、
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
しますが、そのときの
雲
(
くも
)
の
姿
(
すがた
)
がいかに
神々
(
こうごう
)
しくて、
光
(
ひか
)
っていたか。
らんの花
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのために討手は襲いかかって王の
御首
(
みしるし
)
を挙げることが出来たが、老婆の子孫にはその後代々
不具
(
ふぐ
)
の子供が生れると云う話。———
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
赤樫蛤刃
(
あかがしはまぐりは
)
の木刀は、そのまま
真
(
まこと
)
の剣であり、名人の打った一打ちが、急所へ入らば致命傷、命を落とすか
不具
(
ふぐ
)
になるか、二者一つに
定
(
き
)
まっていた。
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その
為
(
ため
)
に独身を余儀なくされたといふと、僕が其女の
為
(
ため
)
に
不具
(
ふぐ
)
にされたと同じ事になる。けれども人間には
生
(
うま
)
れ
付
(
つ
)
いて、結婚の
出来
(
でき
)
ない
不具
(
ふぐ
)
もあるし。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「何んにも心當りはありません。
不具
(
ふぐ
)
ではあつたが、あの娘は心掛の良い娘で、人樣に怨まれる筈もなく、こんなことになつては、可哀想でなりません」
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
重「へえ五体
不具
(
ふぐ
)
、かたわと仰しゃるは甚だ失敬で、何処が
不具
(
かたわ
)
で、足も二本手も二本眼も二つあります」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
こゝに
於
(
おい
)
て、はじめは
曲巷
(
ちまた
)
の
其處此處
(
そここゝ
)
より、やがては
華屋
(
くわをく
)
、
朱門
(
しゆもん
)
に
召
(
め
)
されて、
其
(
そ
)
の
奧
(
おく
)
に
入
(
い
)
らざる
處
(
ところ
)
殆
(
ほとん
)
ど
尠
(
すくな
)
く、
彼
(
かれ
)
を
召
(
め
)
すもの、
皆
(
み
)
な
其
(
そ
)
の
不具
(
ふぐ
)
にして
艷
(
えん
)
なるを
惜
(
をし
)
みて、
金銀
(
きんぎん
)
衣裳
(
いしやう
)
を
施
(
ほどこ
)
す。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
もし私がこの時に女中の報知のままに直に湯に入りますれば確かに死んで居ったかあるいは死なぬにしろ
不具
(
ふぐ
)
の身となってとてもチベット行を満足することが出来なかったに違いない。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
この割合を
越
(
こ
)
えても
不具
(
ふぐ
)
であり、不足しても不具である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
港八九は
成就
(
じょうじゅ
)
に
至
(
いたり
)
候得共
(
そうらえども
)
前度
(
せんど
)
殊
(
こと
)
の
外
(
ほか
)
入口
六ヶ敷候
(
むずかしくそうろう
)
に付
増夫
(
ましぶ
)
入而
(
いれて
)
相支候得共
(
あいささえそうらえども
)
至而
(
いたって
)
難題至極と
申
(
もうし
)
此上は武士之道之心得にも御座
候得
(
そうらえ
)
ば神明へ
捧命
(
ほうめい
)
申処
(
もうすところ
)
の
誓言
(
せいげん
)
則
(
すなわち
)
御見分の
通
(
とおり
)
遂
二
本意
一
ほんいとげ
候事
(
そうろうこと
)
一日千秋の
大悦
(
たいえつ
)
拙者
(
せっしゃ
)
本懐
(
ほんかい
)
之
至
(
いた
)
り死後御推察
可
レ
被
レ
下
くださるべく
候
(
そうろう
)
不具
(
ふぐ
)
海神に祈る
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
どんなに
花
(
はな
)
の
咲
(
さ
)
いている
野原
(
のはら
)
のながめは
美
(
うつく
)
しかろうと
思
(
おも
)
っても、
不具
(
ふぐ
)
の
身
(
み
)
は
出
(
で
)
かけることもできませんでした。やがて、その
日
(
ひ
)
も
暮
(
く
)
れかかりました。
姉
(
あね
)
は、
独
(
ひと
)
り
窓
(
まど
)
から
街
(
まち
)
の
方
(
ほう
)
をながめていました。
黒い塔
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
具
常用漢字
小3
部首:⼋
8画
“不具”で始まる語句
不具者
不具物
不具車
不具根性
不具退転