“ふぐ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
河豚67.8%
14.9%
不具11.5%
不虞1.1%
洋服1.1%
海豚1.1%
鮐魚1.1%
1.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
欺て河豚を喰わせるれから又一度やっあとで怖いとおもったのは人をだまして河豚ふぐわせた事だ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
紙を細かく折り畳んだ細工でさまざまな形に変化する「文福茶釜」とか「河豚ふぐの水鉄砲」とか、様々工夫をしたものを売った。
回想録 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
一座は、いまの円太郎、小せん、小半次と云つた名題の愚連隊揃ひ、川柳点に所謂「片棒をかつぐゆうべのふぐ仲間」だから耐らない。
落語家温泉録 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
りん青年の手料理だが、新鮮無類の「北枕」……一名ナメラという一番スゴイふぐ赤肝あかぎもだ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そのために討手は襲いかかって王の御首みしるしを挙げることが出来たが、老婆の子孫にはその後代々不具ふぐの子供が生れると云う話。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
重「へえ五体不具ふぐ、かたわと仰しゃるは甚だ失敬で、何処が不具かたわで、足も二本手も二本眼も二つあります」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あるいは東洋全面の風波も計るべからず、不虞ふぐに予備するは廟算びょうさん極意ごくいにして、目下の急は武備を拡張して士気を振起するにあり、学校教育の風も文弱に流れずして尚武しょうぶの気を奨励するこそ大切なれとて
学問の独立 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「ほだっておら洋服ふぐ着たり、靴穿いだりして、お笑止しょうしごったちゃ。」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
「鉄道の踏切番? 洋服ふぐ着て、靴はいでがあ? おらに出来んべかや?」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
が二人の間には、膝から下を切断し、おまけに腹膜炎で海豚ふぐのように腹がふくれている患者が担架で運んで来られ、看護卒がそれを橇へ移すのに声を喧嘩腰にしていた。
氷河 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
また、一人の妖怪——これは鮐魚ふぐの精だったが——は、悟浄の病を聞いて、わざわざたずねて来た。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
ふぐと、しゃけでは、忙しい時は誰だって間違えらあな……なるべく物の名というものは、区別のつくように書かねえと、たいが現われねえのみならず、一字の違いで、この通り命にかかわることもあらあな
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
字というものは、一字の違いでも大変なことをしでかすことがある。おれの仲間のやぶのところへ、なまじ物識ものしりの奴が病気上りに、先生『ふぐ』を食べてよろしうございますか、と手紙で問い合わせて来たものだ。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)