“ふぐ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
河豚69.4%
鰒14.3%
不具11.2%
洋服1.0%
鮭1.0%
不虞1.0%
海豚1.0%
鮐魚1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鰒(あはび)を河豚(ふぐ)だと思ふやうな人も少しは出來たりしたが、それをまた訛言(なまり)だの、方言だのと、物識り顏に、ごりがんをきめ込むこともない。
ごりがん (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
しかし若鶏の肉にも似ているが、鰒(ふぐ)の刺身のようでもあるのう、貴公はもう試食済みか。いや、試食どころではない、常食にしちょる。
岡ふぐ談 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
そのために討手は襲いかかって王の御首(みしるし)を挙げることが出来たが、老婆の子孫にはその後代々不具(ふぐ)の子供が生れると云う話。———
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「鉄道の踏切番? 洋服(ふぐ)着て、靴はいでがあ? 俺(おら)に出来んべかや?」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
「ほだって俺(おら)、洋服(ふぐ)着たり、靴穿いだりして、お笑止(しょうし)ごったちゃ。」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
おれの仲間の藪(やぶ)のところへ、なまじ物識(ものし)りの奴が病気上りに、先生『鮭(ふぐ)』を食べてよろしうございますか、と手紙で問い合わせて来たものだ。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
鮭(ふぐ)と、鮏(しゃけ)では、忙しい時は誰だって間違えらあな……なるべく物の名というものは、区別のつくように書かねえと、体(たい)が現われねえのみならず、一字の違いで、この通り命に関(かかわ)ることもあらあな
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
あるいは東洋全面の風波も計るべからず、不虞(ふぐ)に予備するは廟算(びょうさん)の極意(ごくい)にして、目下の急は武備を拡張して士気を振起するにあり
学問の独立 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
が二人の間には、膝から下を切断し、おまけに腹膜炎で海豚(ふぐ)のように腹がふくれている患者が担架で運んで来られ、看護卒がそれを橇へ移すのに声を喧嘩腰にしていた。
氷河 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
また、一人の妖怪——これは鮐魚(ふぐ)の精だったが——は、悟浄の病を聞いて、わざわざ訪(たず)ねて来た。悟浄の病因が「死への恐怖」にあると察して、これを哂(わら)おうがためにやって来たのである。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)