“りうじん”の漢字の書き方と例文
語句割合
龍神100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高信たかのぶさんは、南祖坊なんそばうだんはしに一いきしてむかうむきに煙草たばこつた。わたしは、龍神りうじんしやしつゝも、大白樺おほしらかばみきすがつて、ひがしこひしい、ひがしみづうみ差覗さしのぞいた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
すると船頭共せんどうどもが、「恁麽こんな惡僧あくそうつてるから龍神りうじんたゝるのにちがひない、はやうみなか投込なげこんで、此方人等こちとらたすからう。」とつてたかつて文覺もんがく手籠てごめにしようとする。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
其時そのとき荒坊主あらばうず岸破がば起上おきあがり、へさき突立つゝたツて、はつたとけ、「いかに龍神りうじん不禮ぶれいをすな、このふねには文覺もんがく法華ほつけ行者ぎやうじやつてるぞ!」と大音だいおんしかけたとふ。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それから跣足はだしになつて、かゝへられるやうにしてくだつて、また、老樹らうじゆ大巌おほいは挟間さまひだりに五だん白樺しらかば巨木きよぼくした南祖坊なんそばうだうがあつた。みぎに三だん白樺しらかば巨木きよぼくしたに、一龍神りうじんほこらがあつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なん難有ありがた信仰しんかうではないか。つよ信仰しんかうつて法師ほふしであつたから、到底たうてい龍神りうじんごときがこのおれしづめることは出來できない、波浪はらう不能沒ふのうもつだ、としんじてうたがはぬぢやから、其處そこでそれ自若じじやくとしてられる。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)