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むらぢう
此の
一歩に、
身のかはを
剥かれたために、
最惜や、お
秋は
繼母には
手酷き
折檻を
受ける、
垣根の
外の
樹の
下で、
晝中に
帶を
解いたわ、と
村中の
是沙汰は、
若い
女の
堪忍ばれる
恥ではない。
俺ら
一日に十六
度手水場へ
行つたの一
等だつけが、なあに
病氣なんぞにや
負けらツるもんかつちんだから、
其ん
時にや
村落中かたではあ
さうかと
思つて
居る
内に
村落中が
復た
勘次のおつぎに
對する
態度の
全く
以前に
還つたことを
認めずには
居られなくなつた。
瞽女は
村落から
村落の「まち」を
渡つて
歩いて
毎年泊めて
貰ふ
宿に
就てそれから
村落中を
戸毎に
唄うて
歩く
間に、
處々で
一人分づゝの
晩餐の
馳走を
承諾して
貰つて
置く。