“たんか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
啖呵80.3%
担架12.0%
丹花2.7%
痰呵1.1%
短歌0.5%
炭化0.5%
譚歌0.5%
丹霞0.5%
大啖呵0.5%
擔荷0.5%
檀下0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たいがいはふるえ上がッてしまう。だが、客に化けて乗りこんでいた弟の浪裏白跳ろうりはくちょう張順が「ふざけるな」と啖呵たんかをきッて抵抗しかける。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わたくしのいる病棟のいちばん奥の病室へ、た、たった今、与倉中佐どのが、担架たんかで運ばれて来ました。重……重傷だそうです」
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むごらしき縄からげ、うしろの柱のそげ多きに手荒くくくし付け、薄汚なき手拭てぬぐい無遠慮に丹花たんかの唇をおおいし心無さ、元結もとゆい空にはじけて涙の雨の玉を貫く柳の髪うらみは長く垂れて顔にかゝり
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と存分に痰呵たんかを切ってやりたかった。彼はいじいじしながら、もう飛び出そうかもう飛び出そうかと二の腕をふるわせながら青くなって突っ立っていた。
卑怯者 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
古今集こきんしゆううたは、全體ぜんたいとしてはいけないうたがありますが、短歌たんかはどんなものかとかんがへると、古今集こきんしゆううたがまづあたまうかぶのであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
短歌たんかなどもそれで、日本につぽんはじめのうたから、非常ひじよう整頓せいとんおこなはれ/\して、かういふ簡單かんたんで、おもひのふかかたちが、出來できたのであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
そしてその根株のまわりから、ある時私たちは四十近くの半分炭化たんかしたくるみのひろいました。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
たとえばその岩には沈んでできたしまのあること、木のえだくきのかけらのうずもれていること、ところどころにいろいろな沼地ぬまちえる植物しょくぶつが、もうよほど炭化たんかしてはさまっていること
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「フランソワ・ヴィヨンによる三つの譚歌たんか」は晩年の作で同じく光沢を消した地味じみなものだ。パンゼラの歌ったのがある(ビクターJF六七)。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
「円舞曲えいハ短調」の幽婉ゆうえんさ、二十四曲の練習曲、四曲のスケルツォ、三曲のソナタ、四つの譚歌たんかあわれ深き夜曲の数々、二十四の前奏曲、十数曲のポロネーズ、おびただしきマズルカ
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
時に、陽はゆらゆらと牧場まきばの朝露を離れて高く、木々には百鳥のさえずり、遠山には丹霞たんかのたなびきが美しい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
源太郎はいつのにやら、しわだらけの大肌脱ぎになって、破目の外れた大啖呵たんかを浴びせるのでした。
青い小鳥よ、擔荷たんかの上のわしの姿が見えぬとて
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
光覚は檀下たんかに尊崇をあつめている教壇師だったが、朝霞の処置をつけてくれないと講莚こうえんにも説教にも出ることができないので
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)