“炭化（たんか）” の例文

そしてその根株のまわりから、ある時私たちは四十近くの半分炭化（たんか）したくるみの実（み）を拾（ひろ）いました。

イギリス海岸 (新字新仮名) ／ 宮沢賢治(著)

たとえばその岩には沈んでできた縞（しま）のあること、木の枝（えだ）や茎（くき）のかけらの埋（うず）もれていること、ところどころにいろいろな沼地（ぬまち）に生（は）える植物（しょくぶつ）が、もうよほど炭化（たんか）してはさまっていること

イギリス海岸 (新字新仮名) ／ 宮沢賢治(著)

“炭化”の意味

《名詞》
炭 化（たんか）

有機物質が、酸素の少ない条件の下での加熱や、硫酸などによる強力な脱水作用、微生物の働きによる分解などを受けて、炭素分に富んだ物質になること。

炭素と化合すること。炭素と化合した物質。
(出典:Wiktionary)

“炭化”の解説

炭化（たんか）とは、炭素化合物が主成分の素材（木材など）が化学分解・反応し固体の炭素分のみが安定的に残った変化現象を指す。
これが起きる条件は、酸素の供給不足状態下の化学分解反応（加熱による燃焼など）であり、炭素（もしくは一酸化炭素）へ変化する反応が主となり、二酸化炭素（気体）となる反応が起きにくくなることが原因である。なお揮発性成分は酸素と優先的に反応し二酸化炭素となり残りにくい。
常温下でも徐々に炭化が進む。保存もしくは地中に埋まった乾燥穀物なども次第に炭化が進み、人の活動の痕跡の考古学的資料となる。また、泥炭、褐炭などがある。
主に炭（すみ）を製造、生成する際に用いられる。
木炭は木材の炭化によって得られる。
(出典:Wikipedia)

炭	常用漢字 小３ 部首:⽕ 9画
化	常用漢字 小３ 部首:⼔ 4画