“はうた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
端唄87.1%
端歌8.1%
破歌1.6%
短歌1.6%
葉唄1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
端唄はうたが現す恋の苦労や浮世のあじきなさも、または浄瑠璃が歌う義理人情のわずらわしさをもまだ経験しない幸福な富裕な町家ちょうかの娘
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
この端歌はうたを作ったのはきみじゃなかったかね、おれはそうとばかり思ってたがね。
陽気な客 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
さしも粋な破歌はうたも、細棹の調べも、彼の耳には、一種の物音に過ぎなかった。頭の中には、田舎の痩せた田地と百姓の影が映っていた。そして松代藩の江戸の藩邸にも、留守居役はいる筈だと思った。
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
破歌はうたの入門か」
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
三絃の流行は彼等のうちあかしをなせり、義太夫常磐津ときはづより以下短歌はうた長歌ながうたこと/″\く立ちて之れが見証者たるなるべし。
徳川氏時代の平民的理想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
たまたま為さざるものあれば一座こぞつてこれをゆ。ここにおいて世に出で人に交らんとするものは日頃ひそか寄席よせに赴き葉唄はうた都々一どどいつ声色こわいろなぞを聞覚えて他日この難関に身を処するの用意をなす。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)