“せんたん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
尖端82.0%
先端5.6%
仙丹3.4%
戦端3.4%
千反1.1%
宣単1.1%
尖瑞1.1%
潺湍1.1%
船端1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
即ち生活の技術の尖端せんたんにはつねにイマジネーションがなければならない。あらゆる小さな事柄に至るまで、工夫と発明が必要である。
人生論ノート (新字新仮名) / 三木清(著)
ちたひくたけ垣根かきねつよ筋力きんりよくもつ破壤はくわいするになん造作ざうさもないはずであるが、先端せんたんれしめることさへ出來できないでるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
仙丹せんたんに練り上げて、それを蓬莱ほうらい霊液れいえきいて、桃源とうげんの日で蒸発せしめた精気が、知らぬ毛孔けあなからみ込んで、心が知覚せぬうちに飽和ほうわされてしまったと云いたい。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「どうも、東京では近来よほど殺気さっき立っている。新聞の調子を見てもわかるが、どこかこういつもに違ってまじめなところがある。いよいよ戦端せんたんが開けるかもしれない」
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
あお朝靄あさもやて、山蔭の水も千反せんたん花色綸子はないろりんずをはえたらん様に、一たび山蔭を出て朝日がすあたりに来ると、水も目がさめた様に麗々れいれいと光り渡って、滔々とうとうと推し流して来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
無頼ぶらいの徒が共産党の仮面を冠って潜入した。秘密結社が活動した。街路の壁や、辻々の電柱や、露路の奥にまで日本人に反抗すべしという宣単せんたんが貼られ始めた。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
彼女は縁側に立ちながら手鏡で髪をさばいている夫の方へは眼をやらずに、三角に切られた左の拇指おやゆびの爪の、ぴかぴか光る尖瑞せんたんを間近く鼻先へ寄せながら云った。
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
胴が筒と同じに細くなっていなければ、滝なす潺湍せんたんは乗り切れない。
利根の尺鮎 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
矢張やはりしづかなところございますねえ。』と春枝夫人はるえふじん此時このときさびしきえみうかべて、日出雄少年ひでをせうねんともにずつと船端せんたんつて、鐵欄てすりもたれてはるかなる埠頭はとばはうながめつゝ