“せいさい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
精彩19.2%
制裁15.4%
生彩15.4%
精細15.4%
醒斎11.5%
正妻11.5%
盛際3.8%
聖祭3.8%
臍斎3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たゞくちびるがあまり厚過あつすぎるので、其所そこ幾分いくぶんゆるみがえた。そのかはかれには、普通ふつう人間にんげん到底たうているべからざる一種いつしゆ精彩せいさいひらめいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
通信科の兵隊を集めての故もない制裁せいさいの場における、彼の偏執的な挙動きょどうを、私は瞼の裏にまざまざと思い浮べていた。それは、二三日前のことであった——
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
眼は大きく、人間の感覚では及びもつかぬような遠くをじっと見つめているような落ちつきと安らかさをもっていた。お父さんの生活は生彩せいさいと喜びにみちみちている。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
植物性食物採集の爲には諸種しよしゆの石器及び入れ物を要せしなるべけれど、何物なにものの如何なる部分が食料しよくれうに撰まれしや詳ならざるを以て、精細せいさいには記し難し。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
牧之ぼくし老人は越後ゑちご聞人ぶんじんなり。かつて貞介朴実ていかいぼくじつもつてきこえ、しば/\県監けんかん褒賞はうしやうはいして氏の国称こくしようゆるさる。生計せいけい余暇よか風雅ふうがを以四方にまじはる。余が亡兄ぼうけい醒斎せいさい京伝の別号をう鴻書こうしよともなりしゆゑ、またこれぐ。
そのころ半年はんとしあまり足繁あししげかよつてくるおきやくなかで、電話でんわ周旋屋しうせんやをしてゐる田中たなかをとこが、行末ゆくすゑ表向おもてむ正妻せいさいにするとふはなしに、はじめはそのをとこのアパートに
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
然らばすなわち吾が党、今日の盛際せいさいに遇うも、古人のたまものに非ざるをえんや。
慶応義塾の記 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
これを言出いひいでたるのち、いのちをはり、又これを言出でたるあとは、かしらを胸にれて、あたかも老僧が聖祭せいさいを行ひつゝ絶命する如くならむ。
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
其作者は序文によると臍斎せいさい主人飯袋子はんたいしといい、明和七年の出版となって居るから、三馬歿年の文政四年を距ること正に五十二年である。
春水と三馬 (新字新仮名) / 桑木厳翼(著)