“生彩”の読み方と例文
読み方割合
せいさい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近ごろめっきり数正の顔には深いしわがきざまれていた。皮膚のいろにも生彩せいさいがなく、笑いを忘れていることが久しい。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
眼は大きく、人間の感覚では及びもつかぬような遠くをじっと見つめているような落ちつきと安らかさをもっていた。お父さんの生活は生彩せいさいと喜びにみちみちている。
親馬鹿入堂記 (新字新仮名) / 尾崎士郎(著)
空想物語の構成は日をうて巧みになる。想像による情景描写びょうしゃはますます生彩せいさいを加えて来る。自分でも意外な位、色々な場面があざやかにかつ微細びさいに、想像の中に浮び上って来るのである。
狐憑 (新字新仮名) / 中島敦(著)