“きせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
汽船44.0%
貴賤29.3%
機先10.7%
喜撰9.3%
滊船1.3%
棋戰1.3%
喜泉1.3%
希先1.3%
東亜滊船1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
えだからもぎとられると、はるばると、汽車きしゃ汽船きせんでゆられてきたくだものは、毎日毎日まいにちまいにち、つぎからつぎへといたみくさっていくのでした。
水菓子屋の要吉 (新字新仮名) / 木内高音(著)
貴賤きせん上下の別なく、その国を自分の身の上に引き受け、智者も愚者も目くらも目あきも、おのおのその国人たるの分を尽くさざるべからず。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
逡巡しゅんじゅんするはいたずらに時刻の空費と考えた栄三郎、躍動に移る用意に、体と剣に細かくはずみをくれだすと、機先きせんせいしてくるかと思いのほか、正体の知れない火事装束の武士
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
わたしの見物した日には、菊五郎は病気だというので、その持役のうちで河童かっぱの吉蔵だけを勤め、藤井紋太夫と浄瑠璃の喜撰きせん法師は家橘が代っていた。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
『はてさて、めうだぞ、あれはぱり滊船きせんだわい、してると今月こんげつ航海表かうかいへう錯誤まちがいがあつたのかしらん。』とひつゝ、あほいで星影ほしかげあは大空おほぞらながめたが
『つい昔話むかしばなし面白おもしろさに申遲まうしおくれたが、じつ早急さつきふなのですよ、今夜こんや十一はん滊船きせん日本くにかへ一方いつぱうなんです。』
かん中の余技よぎとしてたのしむ僕達ぼくたち棋戰きせんでさへ負けてはたのしからず、あく手をしたりみの不足でみをいつしたりした時など
名人けつせんの金、花田れうだん對局たいきよく、相踵いで大崎、木見れうだん對局たいきよく觀戰くわんせんして、ぼくせんてき棋戰きせんの如何にくるしく辛きものであるかをつくづくおもひやつた。
いつでしたか、丞相が禁酒の法令を発しられましたときも、孔融は笑って、天に酒旗の星あり、地に酒郡あり、人に喜泉きせんなくして、世に何の歓声かんせいあらん。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
但馬たじま出石いずし村の生れで十歳で沙弥しゃみになり、十四歳で臨済りんざいの勝福寺に入って、希先きせん和尚に帰戒きかいをさずけられ、山城の大徳寺からきた碩学せきがくについて、京都や奈良に遊び
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
軍服の上へムク/\する如き糸織の大温袍おほどてらフハリかぶりて、がぶり/\と麦酒ビール傾け居るは当時実権的海軍大臣と新聞にうたはるゝ松島大佐、むかひ合へる白髪頭しらがあたま肥満漢ふとつちよう東亜滊船きせん会社の社長
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)