附纒つきまと)” の例文
「お前だけを殘して、飛んで了つたらうと言ふことだよ、二千兩も持つて居るんだから、お前なんぞに附纒つきまとはれちや厄介だらう」
生中なまなかこがれて附纒つきまとふたとて、れてはれるなかではなし、可愛かあいひと不義ふぎせてすこしもれが世間せけんれたらなんとせう
うらむらさき (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
僕はヹネチヤが海上の一王として東洋に迄交通して居た貴族政治の昔を忍ばずに居られなかつた。絵葉書うり擬宝玉売にせだまうりとがうるさくゆき旅客りよかく附纒つきまとつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
ときでも、かれからはなれてたくおもふのでつたが、とも自分じぶんよりかれを一でもはなことはなく、なんでもかれ氣晴きばらしをするが義務ぎむと、見物けんぶつとき饒舌しやべつゞけてなぐさめやうと、附纒つきまとどほしの有樣ありさま
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
何しろ口惜くやしくてたゝる幽霊ではなく、たゞ恋しい/\と思う幽霊で、三も四世も前から、ある女がお前を思うて生きかわり死にかわり、かたち種々いろ/\に変えて附纒つきまとうてるゆえ、のががたい悪因縁があり
かげ附纒つきまとあやふこひ履歴りれき
ときでも、かれからはなれてたくおもうのであったが、とも自分じぶんよりかれを一でもはなすことはなく、なんでもかれ気晴きばらしをするが義務ぎむと、見物けんぶつとき饒舌しゃべつづけてなぐさめようと、附纒つきまとどおしの有様ありさま
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
と二人の舁夫はうるさく附纒つきまとうて勧めて居ります。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
新「わたくしの身体へ附纒つきまとうので」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)