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貴公子
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きこうし
ふりがな文庫
“
貴公子
(
きこうし
)” の例文
此
(
こ
)
のね、
可愛
(
かはい
)
らしいのが、
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
の、
和蘭陀館
(
オランダやかた
)
の
貴公子
(
きこうし
)
ですよ。
御覽
(
ごらん
)
、——お
待
(
ま
)
ちなさいよ。
恁
(
か
)
うして
並
(
なら
)
べたら、
何
(
なん
)
だか、もの
足
(
た
)
りないから。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「何がそれみろだ。余裕は僕に返せと云わないという意味が君にはよく解らないと見えるね。気の毒なる
貴公子
(
きこうし
)
よだ」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その唇は二枚の小さき
花弁
(
かべん
)
の如く、その鼻は美しき
貴公子
(
きこうし
)
の鼻と異なる所なく必ず細き曲線に限られ、またその眼は二つの穴の真中に黒点を添へたるに過ぎず。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
すわと、
弥次馬
(
やじうま
)
は、
潮
(
うしお
)
のごとくたちさわいだ。——と、その群集のなかから、まじろぎもせずに、朱柄の槍先をみつめていた
白衣
(
びゃくえ
)
の
六部
(
ろくぶ
)
と、ひとりの
貴公子
(
きこうし
)
ふうの少年とがあった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
洗
(
あら
)
ひ
髮
(
がみ
)
の
束髮
(
そくはつ
)
に
薔薇
(
ばら
)
の
花
(
はな
)
の
飾
(
かざ
)
りもなき
湯上
(
ゆあが
)
りの
單衣
(
ゆかた
)
でたち、
素顏
(
すがほ
)
うつくしき
夏
(
なつ
)
の
富士
(
ふじ
)
の
額
(
ひたひ
)
つき
眼
(
め
)
に
殘
(
のこ
)
りて、
世
(
よ
)
は
荻
(
をぎ
)
の
葉
(
は
)
に
秋風
(
あきかぜ
)
ふけど
螢
(
ほたる
)
を
招
(
ま
)
ねきし
塗柄
(
ぬりゑ
)
の
團扇
(
うちは
)
、
面影
(
おもかげ
)
はなれぬ
貴公子
(
きこうし
)
あり
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
カピューレット
長者
(
ちゃうじゃ
)
を
先
(
さき
)
に、
年若
(
としわか
)
き
貴公子
(
きこうし
)
パリス(
下人
(
げにん
)
一
人
(
にん
)
從
(
つ
)
いて)
出
(
で
)
る。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
其
(
そ
)
の
一
(
ひとつ
)
の、
和蘭館
(
オランダくわん
)
の
貴公子
(
きこうし
)
と、
其
(
そ
)
の
父親
(
ちゝおや
)
の
二人
(
ふたり
)
が
客
(
きやく
)
で。
卓子
(
テエブル
)
の
青
(
あを
)
い
鉢
(
はち
)
、
青
(
あを
)
い
皿
(
さら
)
を
圍
(
かこ
)
んで
向合
(
むきあ
)
つた、
唐人
(
たうじん
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
が
二人
(
ふたり
)
。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ただ見る——白い月の
裾野
(
すその
)
を、銀の
奔馬
(
ほんば
)
にむちをあげて、ひとつの
鞍
(
くら
)
にのった少年の
貴公子
(
きこうし
)
と、
覆面
(
ふくめん
)
の美少女は、地上をながるる星とも見え、
玉兎
(
ぎょくと
)
が波をけっていくかのようにも見える。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
酋長
(
しうちやう
)
の
手
(
て
)
から
買取
(
かひと
)
つて、
和蘭陀
(
オランダ
)
の、
其
(
そ
)
の
貴公子
(
きこうし
)
が、
此
(
こ
)
の
家
(
うち
)
へ
贈
(
おく
)
りものにした——
然
(
さ
)
うね、お
前
(
まへ
)
さんの、あの、
御先祖
(
ごせんぞ
)
と
云
(
い
)
ふと
年寄染
(
としよりじ
)
みます、
其
(
そ
)
の
時分
(
じぶん
)
は
少
(
わか
)
いのよ。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“貴公子”の意味
《名詞》
身分が高い家の若い男子。
容姿などがよく、気品がある男子。
(出典:Wiktionary)
貴
常用漢字
小6
部首:⾙
12画
公
常用漢字
小2
部首:⼋
4画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“貴公”で始まる語句
貴公
貴公樣