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貧家
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ひんか
ふりがな文庫
“
貧家
(
ひんか
)” の例文
渠等
(
かれら
)
米錢
(
べいせん
)
を
惠
(
めぐ
)
まるゝ
時
(
とき
)
は、「お
月樣
(
つきさま
)
幾
(
いく
)
つ」と
一齊
(
いつせい
)
に
叫
(
さけ
)
び
連
(
つ
)
れ、
後
(
あと
)
をも
見
(
み
)
ずして
走
(
はし
)
り
去
(
さ
)
るなり。ただ
貧家
(
ひんか
)
を
訪
(
と
)
ふことなし。
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
酌
(
くん
)
で差出す
盆
(
ぼん
)
も
手薄
(
てうす
)
な
貧家
(
ひんか
)
の
容體
(
ありさま
)
其の内に九助は
草鞋
(
わらぢ
)
の
紐
(
ひも
)
を
解
(
とき
)
足
(
あし
)
を洗ひて上に
上
(
あが
)
り先お里へも
夫々
(
それ/″\
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
して
久々
(
ひさ/″\
)
の
積
(
つも
)
る話しをなす中に
頓
(
やが
)
てお里が
給仕
(
きふじ
)
にて
麥飯
(
むぎめし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
更に自分にも一服との
所望
(
しょもう
)
ありしかば、
妾
(
しょう
)
は
覚束
(
おぼつか
)
なき
平手
(
ひらて
)
まえを立ておわりぬ。
貧家
(
ひんか
)
にこそ生い立ちたれ、母上の慈悲にて、
聊
(
いささ
)
かながらかかる
業
(
わざ
)
をも習い覚えしなりき。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
五月朔日
(
ごぐわつついたち
)
の
事
(
こと
)
也
(
なり
)
。
其夜
(
そのよ
)
、
飯坂
(
いひざか
)
に
宿
(
とま
)
る。
温泉
(
をんせん
)
あれば
湯
(
ゆ
)
に
入
(
いり
)
て
宿
(
やど
)
をかるに、
土座
(
どざ
)
に
筵
(
むしろ
)
を
敷
(
し
)
いて、あやしき
貧家
(
ひんか
)
なり。
灯
(
ともしび
)
もなければ、ゐろりの
火影
(
ほかげ
)
に
寢所
(
しんじよ
)
を
設
(
まう
)
けて
云々
(
うん/\
)
。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
斯
(
かく
)
て傳吉は小娘に
誘引
(
いざなは
)
れ
許
(
と
)
ある家に入て見れば
柱
(
はしら
)
は
曲
(
まが
)
りて
倒
(
たふ
)
れ
軒
(
のき
)
は
傾
(
かたぶ
)
き屋根
落
(
おち
)
ていかにも
貧家
(
ひんか
)
の有樣なれば傳吉は
跡先
(
あとさき
)
見回し今更立ち出んも如何と見合ける中に小娘は
盥
(
たらひ
)
へ
温湯
(
ぬるゆ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
依
(
よ
)
りてある寺を借り受けて教場を開き、
夜
(
よ
)
は更に昼間就学の
暇
(
いとま
)
なき婦女、
貧家
(
ひんか
)
の子弟に教え、母上は習字を兄上は算術を受け持ちて妾を助け、土曜日には討論会、演説会を開きて知識の交換を
謀
(
はか
)
り
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
見たる其時より
懇意
(
こんい
)
の者へ頼んで置たが何分にも急場の事故
貸
(
かし
)
て
呉人
(
くれて
)
も
一寸
(
ちよつと
)
なく殊に此程は何や斯や
不時
(
ふじ
)
の物入續き
勝
(
がち
)
にて夫に
豫
(
かね
)
ての心願にて人の
嫌
(
いや
)
がる
貧家
(
ひんか
)
の病人
療治
(
れうぢ
)
は
勿論
(
もちろん
)
施藥
(
せやく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
“貧家”の意味
《名詞》
生活に困窮している家庭。貧しい家。
(出典:Wiktionary)
貧
常用漢字
小5
部首:⾙
11画
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“貧家”で始まる語句
貧家記