豫想よさう)” の例文
新字:予想
此大勢このたいせいもつ推算すゐさんすると、朝鮮てうせん臺灣等たいわんとう輸入超過ゆにふてうくわ合算がつさんしても、年末迄ねんまつまでには一おく六七千萬圓まんゑん大凡おほよそ豫想よさういたのであつた。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
鋼索こうさく化學用くわがくようしよ劇藥げきやく其他そのほか世人せじん到底たうてい豫想よさうがた幾多いくた材料ざいりよう蒐集中しうしふちうなりしが、何時いつとも吾人われら氣付きづかぬその姿すがたかくしぬ。
しか乾燥かんさうしてこめにしたときにはかれなつころ豫想よさう非常ひじやう相違さうゐであることをたしかめて落膽らくたんせざるをなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
宗助そうすけおほいにからうとこたへて、はらのなかではすで安井やすゐ端書はがきにするとき心持こゝろもちさへ豫想よさうした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
理窟りくつへば、此方こつちにもぶんはあるが、せば、とゞのつまりは裁判沙汰さいばんざたになるばかりだから、證據しようこなにもなければてるわけのものぢやなし」と宗助そうすけ極端きよくたん豫想よさうすると
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
正式せいしき通知つうちないので、何時いつまとまつたか、宗助そうすけまるらなかつたが、たゞ折々をり/\佐伯さへきつては、なにいて小六ころくつうじてのみ、かれ年内ねんないしきげるはず新夫婦しんふうふ豫想よさうした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)