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行商
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ぎょうしょう
ふりがな文庫
“
行商
(
ぎょうしょう
)” の例文
さすがに、
子供
(
こども
)
どうしの
間
(
あいだ
)
では
同情
(
どうじょう
)
があって、
行商
(
ぎょうしょう
)
に
出
(
で
)
ると、
鉛筆
(
えんぴつ
)
や、
紙
(
かみ
)
などを
学校
(
がっこう
)
の
生徒
(
せいと
)
が
買
(
か
)
ってくれます。ありがたいことです。
子供は悲しみを知らず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
岩亀横町から花咲橋を渡って、高島町の方へ出た
河岸
(
かし
)
ぶちに、大きな立て看板が何屋か分らない店頭に立ててあった。“小間物
行商
(
ぎょうしょう
)
人ヲ募ル。商品貸与。
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうしてその
翌
(
あく
)
る日からまた普通の
行商
(
ぎょうしょう
)
の態度に返って、うんうん汗を流しながら歩き出したのです。しかし私は
路々
(
みちみち
)
その晩の事をひょいひょいと思い出しました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
あるいは
連寂衆
(
れんじゃくしゅう
)
という一種の部落があって、ここで
行商
(
ぎょうしょう
)
をしていたという言い伝えもある。そのためかどうかは知らぬが、農村の人たちはあまりこれを使っていなかった。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
なぜならばもし巡礼者であれば巡礼に必要な食品を背負って居るところの荷馬とかあるいはヤクとかを
率
(
ひ
)
いて居る訳であるのにそういうものはない。
行商
(
ぎょうしょう
)
かと思えば行商でもない。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
▼ もっと見る
それだけならぼくは冬に
鉄道
(
てつどう
)
へ出ても
行商
(
ぎょうしょう
)
してもきっと
取
(
と
)
り
返
(
かえ
)
しをつける。
或る農学生の日誌
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
父親
(
ちちおや
)
は、
怠
(
なま
)
け
者
(
もの
)
で、その
子
(
こ
)
の
教育
(
きょういく
)
ができないために、
行商
(
ぎょうしょう
)
にきた
人
(
ひと
)
にくれたのが、いま一
人前
(
にんまえ
)
の
男
(
おとこ
)
となって、
都会
(
とかい
)
で
相当
(
そうとう
)
な
店
(
みせ
)
を
出
(
だ
)
している。
空晴れて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
つまり二人は暑さのため、
潮
(
しお
)
のため、また歩行のため、在来と異なった新しい関係に入る事ができたのでしょう。その時の我々はあたかも道づれになった
行商
(
ぎょうしょう
)
のようなものでした。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
行商
(
ぎょうしょう
)
流行期ともいえる時代が、かつては世間にあったようである。
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
女房
(
にょうぼう
)
の
家
(
うち
)
は、
貧
(
まず
)
しかったのであります。
主人
(
しゅじん
)
は、
行商
(
ぎょうしょう
)
をして、
晩方
(
ばんがた
)
、
暗
(
くら
)
くならなければ
帰
(
かえ
)
ってこなかったのでした。
お化けとまちがえた話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いつか、
青年
(
せいねん
)
が、
行商
(
ぎょうしょう
)
にきた
時分
(
じぶん
)
に
持
(
も
)
ってきたような、
青
(
あお
)
い
貝細工
(
かいざいく
)
や、
銀
(
ぎん
)
のかんざしや、
口紅
(
くちべに
)
や、
香油
(
こうゆ
)
や、そのほか
女
(
おんな
)
たちの
好
(
す
)
きそうな
紅
(
あか
)
い
絹地
(
きぬじ
)
や、
淡紅色
(
うすべにいろ
)
の
布
(
ぬの
)
などであったのです。
北の不思議な話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかも、
彼女
(
かのじょ
)
は
孤児
(
みなしご
)
であって、
叔母
(
おば
)
さんに
育
(
そだ
)
てられたのであるが、
叔母
(
おば
)
さんも、この
結婚
(
けっこん
)
には
不賛成
(
ふさんせい
)
でした。なぜなら、
相手
(
あいて
)
というのは、
遠
(
とお
)
い
旅
(
たび
)
から
行商
(
ぎょうしょう
)
にきた、
貧
(
まず
)
しげな
青年
(
せいねん
)
だったからです。
北の不思議な話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
行商
(
ぎょうしょう
)
に
歩
(
ある
)
く、三ちゃんのおばさんが、
町
(
まち
)
からの
帰
(
かえ
)
りとみえて、
大
(
おお
)
きな
荷
(
に
)
を
負
(
しょ
)
って、
原
(
はら
)
を
通
(
とお
)
りかかりましたが、三
人
(
にん
)
が、おんばこで
相撲
(
すもう
)
を
取
(
と
)
っているのを
見
(
み
)
ると、にっこり
笑
(
わら
)
って
立
(
た
)
ち
止
(
ど
)
まりました。
草原の夢
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“行商”の意味
《名詞》
行商(ぎょうしょう)
商品を持ち歩き、家庭などを回って売ること。また、そのような人。
(出典:Wiktionary)
“行商”の解説
行商(ぎょうしょう、peddler)は、特定の店舗を持たず商品を顧客がいるところへ運び販売をする小売業(サービス業)のこと。
(出典:Wikipedia)
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
商
常用漢字
小3
部首:⼝
11画
“行商”で始まる語句
行商人
行商群