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艘
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さう
ふりがな文庫
“
艘
(
さう
)” の例文
「橋の向うの三
艘
(
さう
)
の矢は、皆んな橋
架
(
げた
)
の間から飛んで來ましたが、四本目の今度の矢は、土手の方角から飛んで來たことになります」
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そして右手に長く寝そべつてゐる、一
艘
(
さう
)
の新造船を指さした。「あれが一噸四百円のお引受でしたもの、今ぢや四百五十円を一文欠きましても……」
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
武裝した軍兵百人を載せた大舟と、二
艘
(
さう
)
の小舟とから、此舟番は成り立つてゐる。利安等は
隙
(
すき
)
を
窺
(
うかゞ
)
つてゐたが、どうも舟番所を拔ける手段が得られなかつた。
栗山大膳
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
舟は
暫時
(
しばら
)
く大船小船六七
艘
(
さう
)
の間を縫ふて進んで居たが間もなく廣々とした沖合に出た。月は益々冴えて秋の夜かと思はれるばかり、女は
漕手
(
こぐて
)
を
止
(
とゞ
)
めて僕の傍に坐つた。
少年の悲哀
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
堤
(
つゝみ
)
の上に長く
横
(
よこた
)
はる
葉桜
(
はざくら
)
の
木立
(
こだち
)
は
此方
(
こなた
)
の岸から望めば
恐
(
おそろ
)
しいほど
真暗
(
まつくら
)
になり、
一時
(
いちじ
)
は
面白
(
おもしろ
)
いやうに引きつゞいて動いてゐた
荷船
(
にぶね
)
はいつの
間
(
ま
)
にか一
艘
(
さう
)
残らず上流の
方
(
はう
)
に消えてしまつて
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
それ
占
(
し
)
めたといふのであつたらう、忽ちに
手対
(
てむか
)
ふ者を
討殺
(
うちころ
)
し、七八
艘
(
さう
)
の船に積載した財貨三千余端を掠奪し、かよわい妻子を
無漸
(
むざん
)
にも
斬殺
(
きりころ
)
してしまつたのが、同月十九日の事であつた。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
世
(
よ
)
の
人
(
ひと
)
は
夢
(
ゆめ
)
にも
知
(
し
)
らない
海賊島
(
かいぞくたう
)
といふのがある
相
(
さう
)
だ、
無論
(
むろん
)
世界地圖
(
せかいちづ
)
には
見
(
み
)
る
事
(
こと
)
の
出來
(
でき
)
ぬ
孤島
(
こたう
)
であるが、
其處
(
そこ
)
には
獰猛
(
どうまう
)
鬼神
(
きじん
)
を
欺
(
あざむ
)
く
數百
(
すうひやく
)
の
海賊
(
かいぞく
)
が
一團體
(
いちだんたい
)
をなして、
迅速
(
じんそく
)
堅固
(
けんご
)
なる七
艘
(
さう
)
の
海賊船
(
かいぞくせん
)
を
浮
(
うか
)
べて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
海は
凪
(
な
)
いでゐて、静かな海面に
鮹
(
たこ
)
をとる舟が三、四
艘
(
さう
)
うかんでゐた。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
おん船に従ひ奉る船三百余
艘
(
さう
)
なり——とはあるが、べつの箇所では
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ベンヺ 二
艘
(
さう
)
々々
(
/\
)
。
男襦袢
(
をす
)
と
女襦袢
(
めす
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
同じ夜、
子刻
(
こゝのつ
)
過ぎ、永代のあたりから漕ぎ上がつた傳馬が一
艘
(
さう
)
、濱町河岸に來ると、船頭が
舳
(
とも
)
の灯を外して、十文字に二度、三度と振りました。
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ふと見れば、
桟橋
(
さんばし
)
に一
艘
(
さう
)
の舟が
繋
(
つな
)
いであつた。船頭が一人
艫
(
とも
)
の方に
蹲
(
うづくま
)
つてゐる。土地のものが火事なんぞの時、荷物を積んで逃げる、
屋形
(
やかた
)
のやうな、余り大きくない舟である。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
今までのは橋の下より少しづつ下流に向つた方でしたが、四
艘
(
さう
)
目の船は
橋架
(
はしげた
)
の下を潜つて、川上の方にあつたことは、何にかの暗示になりさうです。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
豫
(
かね
)
て約束があつたものか、稻荷橋下にもやつてゐる一
艘
(
さう
)
の傳馬から、一人の船頭がヌツと身を起しました。
銭形平次捕物控:155 仏像の膝
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
艘
漢検1級
部首:⾈
15画
“艘”を含む語句
一艘
何艘
二艘
三艘
四艘
新艘
數艘
新艘卸
艘飛
幾艘
八艘飛
余艘
数艘
八十一艘
八艘
十四五艘
幾千萬艘
幾百千艘
幾百艘
五艘
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