産婦さんぷ)” の例文
あはれ何時迄いつまで狂氣きやうきでも有まじ其内には正氣しやうきに成るべしとてつれ歸り是も隱居所いんきよじよへ入置つかはせしに追々おひ/\正氣に相成あひなりければ又々以前の如く産婦さんぷ取揚とりあげ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
彼女は、産婦さんぷのように血のが薄らいでいる。しかも一大危険をおかしたという得意さがつつみきれず、ていねいに繃帯ほうたいを巻いた指を前のほうへ差し出している。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
さしもあやふくおもひしことりとはことなしにおはりしかと重荷おもにりたるやうにもおぼゆれば、産婦さんぷ樣子やうすいかにやとのぞいてるに、高枕たかまくらにかゝりて鉢卷はちまきにみだれがみ姿すがた
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
彼女かのぢよ其時そのとき普通ふつう産婦さんぷやうに、三週間しうかんとこなからした。それは身體からだからふときはめて安靜あんせいの三週間しうかんちがひなかつた。同時どうじこゝろからふと、おそるべき忍耐にんたいの三週間しうかんであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ちやう後産あとざんすこまへだと、のちいたんでございますが、參合まゐりあはせました、わたしども主人あるじが、あゝ、可厭いやおとをさせる……をりわるい、……産婦さんぷわたしにもかせともなし、はや退いてもらはうと
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「えんりょなくいってらっしゃい。あなたがなにかおいしいものでもめしあがるときには、あたしのことも思いだしてくださいな。産婦さんぷさんののむ、あまいあかブドウしゅのようなものなら、あたしもひとしずくぐらい、いただきたいですよ。」
氣の毒に思ひ何時いつまで狂氣きちがひでも有まじ其内には正氣しやうきに成べしとておの明家あきやすまはせ此處にあること半年程はんねんほどにて漸やく正氣しやうきに成しかば以前の如く産婦さんぷ世話せわわざとして寡婦暮やもめぐらしに世を渡りける。
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かすかつてつたのは、お産婦さんぷから引離ひきはなして、嬰兒あかんぼれて退どくらしい。……
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)