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欝金
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うこん
ふりがな文庫
“
欝金
(
うこん
)” の例文
欝金
(
うこん
)
の
風呂敷
(
ふろしき
)
に
包
(
つつ
)
んで、
膝
(
ひざ
)
の
上
(
うえ
)
に
確
(
しっか
)
と
抱
(
かか
)
えたのは、
亭主
(
ていしゅ
)
の
松江
(
しょうこう
)
が
今度
(
こんど
)
森田屋
(
もりたや
)
のおせんの
狂言
(
きょうげん
)
を
上演
(
じょうえん
)
するについて、
春信
(
はるのぶ
)
の
家
(
いえ
)
へ
日参
(
にっさん
)
して
借
(
か
)
りて
来
(
き
)
た
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
娘は浮かぬ顔を、
愛嬌
(
あいきょう
)
に傾けて、床の間を見る。
軸
(
じく
)
は
空
(
むな
)
しく落ちて、いたずらに余る黒壁の端を、
竪
(
たて
)
に
截
(
き
)
って、
欝金
(
うこん
)
の
蔽
(
おい
)
が春を隠さず明らかである。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ずうっと下の方の野原でたった一人
野葡萄
(
のぶだう
)
を喰べてゐましたら馬番の理助が
欝金
(
うこん
)
の切れを首に巻いて
木炭
(
すみ
)
の空俵をしょって
大股
(
おほまた
)
に通りかかったのでした。
谷
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
もう一人の武士は河野治国で、卯の花縅の鎧を着、兜はわざと侍者に持たせ、浅黄
欝金
(
うこん
)
の母衣をかけ、紅手綱の白駒にのり、時秀と並んで歩ませて来たが
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
母は、塗りの褪せた箪笥に
凭
(
もた
)
れかかり、空になった
欝金
(
うこん
)
の財布を、ハンケチの様に目に当てて
嗚咽
(
むせ
)
った。
十姉妹
(新字新仮名)
/
山本勝治
(著)
▼ もっと見る
どうだい、伝六あにい! 呉服屋をのぞくにしても、さらしもめんや、
欝金
(
うこん
)
もめんみてえな安い品をのぞくなよ、どこで知恵の小づちを拾うかわからねえんだからな
右門捕物帖:15 京人形大尽
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
晩桜
(
おそざくら
)
と云っても、
普賢
(
ふげん
)
の
豊麗
(
ほうれい
)
でなく、
墨染
(
すみぞめ
)
欝金
(
うこん
)
の奇を
衒
(
てら
)
うでもなく、
若々
(
わかわか
)
しく
清々
(
すがすが
)
しい美しい
一重
(
ひとえ
)
の桜である。次郎さんの
魂
(
たましい
)
が花に咲いたら、取りも直さず此花が其れなのであろう。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
ただ
欝金
(
うこん
)
のきれに包んでありました。少し不思議に思われたのは、猿の両眼を白い
布
(
きれ
)
で掩って、その布の両端をうしろで結んで、ちょうど眼隠しをしたような形になっていることです。
青蛙堂鬼談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ふつくりとして指のたにまに媚をかくす足は
欝金
(
うこん
)
のばら
藍色の蟇
(新字旧仮名)
/
大手拓次
(著)
日は暮るる、日は暮るる、
力
(
ちから
)
なき
欝金
(
うこん
)
の光……
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
欝金
(
うこん
)
の
包
(
つつみ
)
を
抱
(
かか
)
えたおこのは、それでも
何
(
なに
)
やら
心
(
こころ
)
が
乱
(
みだ
)
れたのであろう。
上気
(
じょうき
)
した
顔
(
かお
)
をふせたまま、
敷居際
(
しきいぎわ
)
に
頭
(
あたま
)
を
下
(
さ
)
げた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
ずうっと下の方の野原でたった一人
野葡萄
(
のぶどう
)
を
喰
(
た
)
べていましたら馬番の理助が
欝金
(
うこん
)
の切れを首に巻いて
木炭
(
すみ
)
の空俵をしょって
大股
(
おおまた
)
に通りかかったのでした。
谷
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
わが
弾
(
ひ
)
くべきは
塵
(
ちり
)
も払わず、
更紗
(
さらさ
)
の小包を二つ並べた間に、袋のままで
淋
(
さび
)
しく壁に持たれている。いつ
欝金
(
うこん
)
の
掩
(
おい
)
を
除
(
の
)
ける事やら。あの曲はだいぶ
熟
(
な
)
れた手に違ない。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ぱっと、
漆盆
(
うるしぼん
)
の
上
(
うえ
)
へ
欝金
(
うこん
)
の
絵
(
え
)
の
具
(
ぐ
)
を
垂
(
た
)
らしたように、あたりが
明
(
あか
)
るくなった。
同時
(
どうじ
)
に、
春重
(
はるしげ
)
のニヤリと
笑
(
わら
)
った
薄気味悪
(
うすきみわる
)
い
顔
(
かお
)
が、こっちを
向
(
む
)
いて
立
(
た
)
っていた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「
欝金
(
うこん
)
しやつぽのカンカラカンのカアン。」とどなるのがきこえました。
かしはばやしの夜
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「
欝金
(
うこん
)
しゃっぽのカンカラカンのカアン。」とどなるのがきこえました。
かしわばやしの夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
“欝金”の意味
《名詞》
欝金 (うこん)
ショウガ目ショウガ科ウコン属に属する多年草。学名:Curcuma longa、Curcuma domestica。
(出典:Wiktionary)
欝
部首:⽊
25画
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
“欝金”で始まる語句
欝金香
欝金木綿
欝金色
欝金畠