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昇
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あが
ふりがな文庫
“
昇
(
あが
)” の例文
空は澄むかぎりな清明を見せて、大路から捲きあがる黄いろい
埃
(
ほこり
)
が、いくら高く
昇
(
あが
)
っても、その
碧
(
あお
)
さに溶け合わないくらいであった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ぱっと
昇
(
あが
)
った
灰神楽
(
はいかぐら
)
、富五郎が蹴った煙草盆を逃げて跳り上った釘抜藤吉、足の開きがそのまま
適
(
かな
)
ってお玉が池免許直伝は
車返
(
くるまがえ
)
しの構え。
釘抜藤吉捕物覚書:04 槍祭夏の夜話
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
織「困ったものじゃアないか、
何故
(
なぜ
)
草履を懐へ入れて二階へ上ったのだよ、草履を懐へ入れて上へ
昇
(
あが
)
るなどという事があるかえ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
決して一直線に付いて居るのでなくって山のうねうねと
畝
(
う
)
ねくって居るところを
廻
(
めぐ
)
り廻って、あるいは
昇
(
あが
)
りあるいは
降
(
さが
)
って行きますので
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
拳銃、金、銀、金票、食料品、馬車、自動車賃は、どんどん
昇
(
あが
)
った。一挺の拳銃を八百五十八円で売買したものさえある。
武装せる市街
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
▼ もっと見る
モッフはやがて真先に甲板へ駆け
昇
(
あが
)
って、
舵機
(
かじ
)
についた。何しろ危険なので、ガルール等もそれぞれ出来るだけの働きをしなければならなかった。
ラ・ベル・フィユ号の奇妙な航海
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
若
(
も
)
し糸が切れようものなら確かに敷石の上に落ちる。若し糸が
解
(
ほぐ
)
れようものなら
彼
(
あ
)
の子はきっと天へ
昇
(
あが
)
ってしまう。
乃公
(
おれ
)
は大声立てて人を呼んだ。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
『荒鷲』は重い重い爆撃機のくせに、上へ
昇
(
あが
)
る力が戦闘機より強い。神風式偵察機が近づいて行くと、すうっと上空をかけ上って、頭の上から狙射だ。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
次にソファー・ベッドの付いている小さい部屋があって、それは階段の
昇
(
あが
)
り場になんの交通もなく、わたしの寝室に通ずるただ一つのドアがあるだけであった。
世界怪談名作集:02 貸家
(新字新仮名)
/
エドワード・ジョージ・アール・ブルワー・リットン
(著)
老婆はふらふらと起ち
昇
(
あが
)
って、顫う手に行灯を持った。青鬼と赤鬼の二疋は、胴を屈めるようにしてあがった。老婆は鬼に近寄られないようにと
背後
(
うしろ
)
向きに引きさがった。
地獄の使
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
まるで千も万もの花火を一時に
連
(
つづ
)
けて打ち上げるようで、
紅
(
あか
)
や青や黄色やその他
種々
(
いろいろ
)
の火花が散り乱れて、大空に
舞
(
ま
)
い
昇
(
あが
)
っていましたが、不思議な事にはその
轟々
(
ごうごう
)
と鳴る音をじっと聞いていますと
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
気の進まないらしいお島に案内させて、平次は二階へ
昇
(
あが
)
りました。
銭形平次捕物控:036 八人芸の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
(女将に向つて何か言ひながら
昇
(
あが
)
つて来るお秋の声)
疵だらけのお秋
(新字旧仮名)
/
三好十郎
(著)
「コレ、正宗クンの名刺だよ。天草商事常務取締役とね。天草物産、天草石炭商事、天草製材、天草ペニシリン、とね。賑やかな名刺だね。アハハ。旅行中だけ通用の名刺だから、ちょッと悲しいね。でもさ、今に追い追い月給も
昇
(
あが
)
るさ」
現代忍術伝
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
そこから少し上に
昇
(
あが
)
ったところでロン・ランバという駅がある。その駅に一切蔵経があるということで、その駅へ書物を借りに行くという始末。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
些
(
ち
)
っとも俸給の
昇
(
あが
)
らない人だけれど、何ういうものか、友達に畏敬されているとかと思い込ませて置く必要がある。
秀才養子鑑
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
あらまア何うもまア図々しいじゃア有りまへんか、あんな高い処に
昇
(
あが
)
って真面目な顔をしてえて
上下
(
かみしも
)
を着てえてさ、
何
(
なん
)
だッて此んな悪党に上下なんぞを
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
女が自分の
職務
(
しごと
)
にも興味をもっていてくれるらしいので、同僚の
姓名
(
なまえ
)
を教えたり、やがて給料の
昇
(
あが
)
る話などもした。ときどき新聞を読んでくれることもあった。
フェリシテ
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
氷の流れて来て居る川ですから非常に
凍
(
こご
)
えた。で上に
昇
(
あが
)
ってだんだん進んで行こうとするけれどもどうも進めない。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
甲「さア何時までべん/\と棄置くのだ、二階へ
折助
(
おりすけ
)
が
昇
(
あが
)
った
限
(
ぎ
)
り下りて来んが、さ、これを何う致すのだ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
低声
(
こごえ
)
に教えてくれた。カッフェにいた男女が、
好奇心
(
ものずき
)
に廊下を覗いているらしい
気勢
(
けはい
)
がしたが、彼女が客を連れて階段を
昇
(
あが
)
りかけたときに、どっと笑い声が聞えた。
碧眼
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
「
皆
(
みんな
)
お
歴々
(
れきれき
)
の令嬢を拝領しているから、会社では大威張りです。俸給も早く
昇
(
あが
)
ります。我儘が利く
次第
(
わけ
)
ですけれど、家へ帰ると、頭が上りません。雪子さん雪子さんです」
秀才養子鑑
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
甲「うん成程、気が付かんだったが、
前
(
さき
)
に
昇
(
あが
)
っていたか、至極どうも
御尤
(
ごもっと
)
もだから
然
(
そ
)
う致そうじゃアないか」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
根が
小心翼々
(
しょうしんよくよく
)
の小室君だ。その分を内容的にと考えて、毎日の勤務に念を入れた。天晴れの心掛が幹部に通じたのか、上半期のボーナスを当り前に貰った上に、俸給が
昇
(
あが
)
った。
秀才養子鑑
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「おいチューブッフ、上へ
昇
(
あが
)
って様子を見て来い。でなければ……」
ラ・ベル・フィユ号の奇妙な航海
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
紺足袋の
塵埃
(
ほこり
)
を払って上へ
昇
(
あが
)
る。粂之助は渋茶と共に
有合
(
ありあい
)
の
乾菓子
(
ひがし
)
か何かをそれへ出す。
闇夜の梅
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其の頃のことだから小舟で見舞に堀切の別荘へ来ましたが、
幇間
(
たいこもち
)
なぞというと、
極
(
ごく
)
堅気の
宅
(
うち
)
では嫌う者ゆえ、正孝は来は来たが、
昇
(
あが
)
って
宜
(
い
)
いか悪いか知れませんから、
窃
(
そ
)
っと
覗
(
のぞ
)
いて見ると
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と云うから、おみゑはずッと上へ
昇
(
あが
)
り
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“昇”の解説
昇(しょう)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
昇
常用漢字
中学
部首:⽇
8画
“昇”を含む語句
昇降機
昇降口
昇降
昇進
昇騰
昇降器
昇汞水
昇汞
昇華
呂昇
昇天
昇口
昇殿
立昇
昇平
攀昇
昇亭北寿
豊竹呂昇
昇降場
王昇
...