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だきおこ
ふりがな文庫
“
抱起
(
だきおこ
)” の例文
見て
呵々
(
から/\
)
と打笑ひ扨も
能氣味哉
(
よききみかな
)
惡漢共
(
わるものども
)
は
逃失
(
にげうせ
)
たりと云つゝ半四郎の
側
(
そば
)
に立寄是々氣を
確
(
たし
)
かに持れよと
抱起
(
だきおこ
)
して懷中の氣付を與へ清水を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
抱起
(
だきおこ
)
して「これ、
俯向
(
うつむき
)
に
轉倒
(
ころ
)
ばしゃったな?
今
(
いま
)
に
一段
(
もっと
)
怜悧者
(
りこうもの
)
にならッしゃると、
仰向
(
あふむけ
)
に
轉倒
(
ころ
)
ばっしゃらう、なァ、
孃
(
いと
)
?」と
言
(
い
)
ふとな
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
と平野氏は見るなり其場へ
立竦
(
たちすく
)
んだが、祐吉はさすが医学生だけに、直ぐ走寄って
抱起
(
だきおこ
)
した。すると男は、息も絶え絶えに
天狗岩の殺人魔
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
抱起
(
だきおこ
)
されると
眩
(
まばゆ
)
いばかりの昼であつた。母親も帰つて居た。抱起したのは
昨夜
(
ゆうべ
)
のお辻で、高島田も其まゝ、
早
(
は
)
や朝の
化粧
(
けわい
)
もしたか、水の
垂
(
た
)
る美しさ。
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
五六歩行くと、彼は
躓
(
つまず
)
いた。見ると、
足許
(
あしもと
)
に木乃伊がころがっている。彼は、またほとんど何の考えもなしにその木乃伊を
抱起
(
だきおこ
)
して、神像の台に
立掛
(
たてか
)
けた。
木乃伊
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
▼ もっと見る
父
(
ちゝ
)
の
一昨年
(
をとゝし
)
うせたる
時
(
とき
)
も、
母
(
はゝ
)
の
去年
(
きよねん
)
うせたる
時
(
とき
)
も、
心
(
こゝろ
)
からの
介抱
(
かいはう
)
に
夜
(
よる
)
も
帶
(
おび
)
を
解
(
と
)
き
給
(
たま
)
はず、
咳
(
せ
)
き
入
(
い
)
るとては
脊
(
せ
)
を
撫
(
な
)
で、
寢
(
ね
)
がへるとては
抱起
(
だきおこ
)
しつ、
三月
(
みつき
)
にあまる
看病
(
かんびやう
)
を
人手
(
ひとで
)
にかけじと
思召
(
おぼしめ
)
しの
嬉
(
うれ
)
しさ
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
と
襟
(
えり
)
に手をかけて
抱起
(
だきおこ
)
すと、
情
(
なさけ
)
ないかな下にあったのは
苆
(
すさ
)
を切る
押切
(
おしきり
)
と云うもの、是は畳屋さんの庖丁を
仰向
(
あおむけ
)
にした様な実に
能
(
よ
)
く切れるものでございますが、此の上へお園の乗った事を知らずに
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
しかし新田進は
直
(
す
)
ぐに
走寄
(
はしりよ
)
り、
呻
(
うめ
)
いている吉井を
抱起
(
だきおこ
)
して傷口を
検
(
しら
)
べた。白い
上衣
(
うわぎ
)
の胸まで、絞るほどの血だ。
廃灯台の怪鳥
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
片手に
洗髪
(
あらいがみ
)
を握りながら走り寄りて、女の児を
抱起
(
だきおこ
)
して「危いねえ。」と
労
(
いたわ
)
る時、はじめてわっと泣出だせり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
父の
一昨年
(
おとゝし
)
うせたる時も、母の去年うせたる時も、心からの介抱に
夜
(
よ
)
るも帯を解き給はず、
咳
(
せ
)
き入るとては背を
撫
(
な
)
で、
寐
(
ね
)
がへるとては
抱起
(
だきおこ
)
しつ、
三月
(
みつき
)
にあまる看病を
人手
(
ひとで
)
にかけじと
思
(
おぼ
)
し
召
(
めし
)
の
嬉
(
うれ
)
しさ
軒もる月
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
と無理に
抱起
(
だきおこ
)
して見ましたが、もう事が切れて居る。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
抱
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
起
常用漢字
小3
部首:⾛
10画
“抱”で始まる語句
抱
抱擁
抱一
抱主
抱妓
抱負
抱合
抱込
抱茗荷
抱懐