“だきおこ”の漢字の書き方と例文
語句割合
抱起100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
抱起だきおこされるとまばゆいばかりの昼であつた。母親も帰つて居た。抱起したのは昨夜ゆうべのお辻で、高島田も其まゝ、や朝の化粧けわいもしたか、水のる美しさ。
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
五六歩行くと、彼はつまずいた。見ると、足許あしもとに木乃伊がころがっている。彼は、またほとんど何の考えもなしにその木乃伊を抱起だきおこして、神像の台に立掛たてかけた。
木乃伊 (新字新仮名) / 中島敦(著)
ちゝ一昨年をとゝしうせたるときも、はゝ去年きよねんうせたるときも、こゝろからの介抱かいはうよるおびたまはず、るとてはで、がへるとては抱起だきおこしつ、三月みつきにあまる看病かんびやう人手ひとでにかけじと思召おぼしめしのうれしさ
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)