トップ
>
打明
>
うちあけ
ふりがな文庫
“
打明
(
うちあけ
)” の例文
慈悲心正助は正直なものですから、すつかり
打明
(
うちあけ
)
て話しますと、それぢや
私
(
わたし
)
にその犬を二三日貸して下さいと、
慾張婆
(
よくばりばあ
)
さんが申しました。
竜宮の犬
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
打明
(
うちあけ
)
て頼みなば
假令
(
たとへ
)
日常
(
ふだん
)
は
左
(
と
)
も
右
(
かく
)
も
切
(
きる
)
に切れぬ親子の中
豈夫
(
よもや
)
餘事
(
よそごと
)
とは見過ごすまじ是も母への孝行なれば出來ぬ迄も一
應
(
おう
)
相談致すべしと心を決し母の機嫌を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此頃より
妾
(
せふ
)
の
容体
(
ようだい
)
尋常
(
たゞ
)
ならず、日を経るに従ひ胸悪く
頻
(
しき
)
りに
嘔吐
(
おうど
)
を催しければ、
扨
(
さて
)
はと心に
悟
(
さと
)
る所あり、
出京後
(
しゆつきやうご
)
重井
(
おもゐ
)
に
打明
(
うちあけ
)
て、郷里なる両親に
謀
(
はか
)
らんとせしに彼は許さず
母となる
(新字旧仮名)
/
福田英子
(著)
お雪はまだ其本名をも其
生立
(
おいたち
)
をも、問われないままに、
打明
(
うちあけ
)
る機会に遇わなかった。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「噂が立ってしまってから、
打明
(
うちあけ
)
るのは
愁
(
つら
)
いが、あて、どうしたら好いのか——」
モルガンお雪
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
君はそれを
傍
(
はた
)
から見て後で僕に
打明
(
うちあけ
)
てこう
云
(
い
)
った。あいつの疲れたような渋いような威厳が気に入った。あの若さで世の
偽
(
いつわり
)
に欺かれたのを悔いたような処のあるのを面白く感じたと云った。
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
そこであなたの気まぐれの範囲をお
打明
(
うちあけ
)
なさい。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
又
(
また
)
苦
(
く
)
の
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
やと
我身
(
わがみ
)
に
比
(
くら
)
べて
最憐
(
いとおし
)
がり
心
(
こゝろ
)
の
限
(
かぎ
)
り
慰
(
なぐさ
)
められ
優子
(
いうこ
)
眞實
(
しんじつ
)
たのもしく
深
(
ふか
)
くぞ
染
(
そ
)
めし
初花
(
はつはな
)
ごろも
色
(
いろ
)
には
出
(
いで
)
じとつゝみしは
和女
(
そなた
)
への
隔心
(
かくしん
)
ならず
有樣
(
ありやう
)
は
打明
(
うちあけ
)
てと
幾
(
いく
)
たびも
口元
(
くちもと
)
までは
出
(
で
)
しものゝ
恥
(
はづ
)
かしさにツイ
云
(
い
)
ひそゝくれぬ
和女
(
そなた
)
はまだ
昨日今日
(
きのふけふ
)
とて
見參
(
みまゐ
)
らせし
事
(
こと
)
も
無
(
な
)
きならんが
婢女
(
をんな
)
どもは
蔭口
(
かげぐち
)
にお
名
(
な
)
は
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
話し實意を
打明
(
うちあけ
)
て御願ひ申なば
命乞
(
いのちごひ
)
の事
協
(
かなは
)
ぬ儀は有まじ然なり/\と其儘
駈出
(
かけいだ
)
して見付驛なる
可睡齋
(
かすゐさい
)
の臺所へ
駈込
(
かけこみ
)
三五郎は手を
突
(
つき
)
何卒御
住持樣
(
ぢうぢさま
)
に御目通りを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
報じ度は思へども
流石
(
さすが
)
に
打明
(
うちあけ
)
て主人にも
言難
(
いひがた
)
き
譯合
(
わけあひ
)
なれば一人心を
苦
(
くるし
)
め居たりしが
馬鹿
(
ばか
)
程
(
ほど
)
怖
(
こは
)
きものはなしとの
諺
(
ことわ
)
ざの通り宅兵衞は思ひ
詰
(
つめ
)
てや或時主人にも告ずして大岡越前守殿の
役宅
(
やくたく
)
へ右の
仔細
(
しさい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
明
常用漢字
小2
部首:⽇
8画
“打明”で始まる語句
打明話
打明けて