弱點じやくてん)” の例文
新字:弱点
しかもらうとおもことこと/″\こと出來できなかつた。おのれの弱點じやくてんいては、一言ひとことかれまへ自白じはくするの勇氣ゆうき必要ひつえうみとめなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それがだい自營獨立じえいどくりつねん薄弱はくじやくにするの原因げんいんで、したがつて日本婦人にほんふじんおほひなる弱點じやくてんであらうとおもひます。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
とく宅地たくちとして選定せんていするときに考慮こうりよしなければならぬ弱點じやくてんつてゐるのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
したがつてその思想しさう人生觀じんせいくわんの凡てを愛を以て裏づけて行かうとする氏の作家さくかとしての今後こんごは、どんな轉換てんくわんを見せて行くかも知れませんが、その理智の人としての弱點じやくてんからかもされて來る何物かは
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
イヤなくても、ひと弱點じやくてんじやうずることはや猛狒ゴリラは、たちま彼方かなたがけから此方こなた鐵車てつしや屋根やね飛移とびうつつて、鐵檻てつおりあひだから猿臂えんびのばして、吾等われらつかさんず氣色けしき吾等われら一生懸命いつせうけんめい小銃せうじう發射はつしやしたり
そのくせ朝湯あさゆけるは、屹度きつと寐坊ねばうなさるのね」と細君さいくん調戲からかやう口調くてうであつた。小六ころくはらなかこれあに性來うまれつき弱點じやくてんであるとおもんでゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)