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妄念
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まうねん
ふりがな文庫
“
妄念
(
まうねん
)” の例文
私は頭を振つてそれらの
妄念
(
まうねん
)
を消すと、又再び彼らの談話に仲間入りするために、強ひて快活な態度を取らねばならなかつた。
良友悪友
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
妄念
(
まうねん
)
は
起
(
おこ
)
さずに
早
(
はや
)
う
此処
(
こゝ
)
を
退
(
の
)
かつしやい、
助
(
たす
)
けられたが
不思議
(
ふしぎ
)
な
位
(
くらゐ
)
、
嬢様
(
ぢやうさま
)
別
(
べツ
)
してのお
情
(
なさけ
)
ぢやわ、
生命冥加
(
いのちみやうが
)
な、お
若
(
わか
)
いの、
屹
(
きツ
)
と
修行
(
しゆぎやう
)
をさつしやりませ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
影も形もなき
妄念
(
まうねん
)
に惱まされて、しらで過ぎし日はまだしもなれ、迷ひの夢の醒め果てし今はの
際
(
きは
)
に、めめしき未練は、あはれ武士ぞと言ひ得べきか。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
と
私
(
わたくし
)
は
單獨
(
ひとり
)
で
叫
(
さけ
)
んで
見
(
み
)
た。
強
(
し
)
いて
斯
(
かゝ
)
る
妄念
(
まうねん
)
を
打消
(
うちけ
)
さんとて
態
(
わざ
)
と
大手
(
おほて
)
を
振
(
ふ
)
つて
甲板
(
かんぱん
)
を
歩
(
あゆ
)
み
出
(
だ
)
した。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
設
(
よ
)
しや事業熱は
冷
(
さ
)
めても、失敗を取返へさう、損害を
償
(
つくの
)
はうといふ
妄念
(
まうねん
)
が
熾
(
さかん
)
で、頭は
熱
(
ほて
)
る、
血眼
(
ちまなこ
)
になる。それでも
逆上氣味
(
のぼせぎみ
)
になツて、危い橋でも何んでも
妄
(
やたら
)
と渡ツて見る………
矢張
(
やはり
)
失敗だ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
「その櫛に
妄念
(
まうねん
)
が殘つて、浮べなかつたのだらうよ。」
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
はた
浮
(
うか
)
びくる
妄念
(
まうねん
)
の赤きわななき。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
堪
(
たま
)
らねえ、
去年
(
きよねん
)
の
沙魚
(
はぜ
)
の
乾
(
ひ
)
からびた
頭
(
あたま
)
ばかり、
此
(
こゝ
)
にも
妄念
(
まうねん
)
があると
見
(
み
)
えて、
北
(
きた
)
を
向
(
む
)
いて
揃
(
そろ
)
つて
口
(
くち
)
を
開
(
あ
)
けて
居
(
ゐ
)
ら。
蕨
(
わらび
)
を
胴
(
どう
)
につけてうよ/\と
這出
(
はひだ
)
しさうだ、ぺつ/\。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
妄念
(
まうねん
)
は
熔
(
とろ
)
くるばかりおびえつつ
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
さしもまた
埋
(
うも
)
れて
顫
(
ふる
)
ふ
妄念
(
まうねん
)
の
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“妄念”の意味
《名詞》
あれこれ迷う心。
心の中にある誤った思い。
(出典:Wiktionary)
妄
常用漢字
中学
部首:⼥
6画
念
常用漢字
小4
部首:⼼
8画
“妄”で始まる語句
妄
妄想
妄執
妄動
妄信
妄説
妄言
妄誕
妄語
妄漫