天井てんじよう)” の例文
天井てんじようまであがつたならば、屋根やねまで打拔うちぬいて火氣かきくこと。これはほのほ天井てんじようつてひろがるのをふせぐに效力こうりよくがある。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
いしとこ三方さんぽうまうけて死體したいくようになつてあつたり、天井てんじよう家屋かおく屋根やねをまねてあるのもあつたり、内部ないぶ刀劍とうけんかたちつたものなどがあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
なに製造せいぞうするのか、間断かんだんなしきしむでゐる車輪しやりんひびきは、戸外こぐわいに立つひとみみろうせんばかりだ。工場こうば天井てんじよう八重やえわたした調革てうかくは、あみとおしてのたつ大蛇のはらのやうに見えた。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
硝子戸から客間をのぞいて見ると、雨漏あまもりの痕と鼠の食つた穴とが、白い紙張りの天井てんじよう斑々はんぱんとまだ残つてゐる。が、十畳の座敷には、赤い五羽鶴ごはづるたんが敷いてあるから、畳の古びだけは分明ぶんみやんではない。
漱石山房の秋 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
いま動物どうぶつはそのおほきいしつ天井てんじよういてあつたが、いし凹凸おうとつたくみに利用りようして突出部とつしゆつぶ動物どうぶつ腹部ふくぶとし、くろ褐色かつしよく彩色さいしきをもつていてあつて、それがあり/\とのこつてをります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
この石室せきしつぐち一體いつたいひくせまくて、大人おとなからだをかゞめてはひらねばならぬくらゐですが、内部ないぶひろくて天井てんじよう人間にんげん身長しんちようよりもたかいのが普通ふつうで、なかには身長しんちよう二倍にばいぐらゐのものもあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)