“天井板”の読み方と例文
読み方割合
てんじょういた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と一声、錆槍さびやり穂先ほさきで、いきなり真上の天井板てんじょういたを突いた。とたんに、屋根裏をけものがかけまわるような、すさまじい音が、ドタドタドタひびきまわった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もっともそれからだいぶ手を入れた。ほとんど新築したも同然さとかつて須永が説明して聞かせた時に、敬太郎けいたろうはなるほどそうかと思って、二階の床柱や天井板てんじょういたを見廻した事がある。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それが絵描座えかきざ兆二郎ちょうじろうであることはいうまでもないが、その部屋へ入るとやがて、兆二郎の姿はどこかへ消えてしまう。そして、戸棚の上の天井板てんじょういたが黒い口を開くのである。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)