ごう)” の例文
旧字:
伊賀いが上野うえのは旧藤堂とうどう侯の領分だが藩政の頃犯状はんじょうあきらかならず、去迚さりとて放還ほうかんも為し難き、俗に行悩ゆきなやみの咎人とがにんある時は、本城ほんじょう伊勢いせ安濃津あのつ差送さしおくるとごう
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
誰某だれそれがしが何を欲しいと云うから、ちょっと拝見とか、何々氏がこう云う物を希望だから、見せましょうとかごうして、品物を持って行ったぎり、返して来ない。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そのうち、おばあさんは、病気びょうきになられたのです。ちょうどそのころ、ドイツから、ツェッペリンはくごうが、日本にっぽんんでくるといううわさがたっていました。
おばあさんとツェッペリン (新字新仮名) / 小川未明(著)
従来藤原村ふじはらむら三十六万町歩即凡そ十三里四方ありとごうする者はたしてしんなりやいなや動植物どうしよくぶつおよび鉱物の新奇しんきなるものありや否等をきはむるにり、又藤原村民の言に曰く
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
淳和奨学両院別当じゅんなしょうがくりょういんべっとう、後にごうして有徳院殿といった吉宗公も、こうしてはだかで御入浴のところは、熊公くまこうこうとおなじ作りの人間だが、ただ、濡れ手拭を四つに畳んであたまへのせて
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
この使節しせつたちは、アメリカからむかえにきたふね、ポーハタンごうにのって太平洋たいへいようをわたるわけですが、それといっしょに、幕府ばくふは、日本にっぽん軍艦ぐんかん咸臨丸かんりんまるをアメリカへいかせることにしました。
本にある通りの比重ひじゅうでやったらかめは半分ものこらなかった。去年きょねん旱害かんがいはいちばんよかったところでもこんな工合ぐあいだったのだ。けれども陸羽りくう一三二ごうのほうは三わりぐらいしか浮く分がなかった。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
米国べいこくがえりのコレヤ丸は、疲れ切った船体を、港内の四ごう錨地びょうちへ停めた。
地中魔 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あざなは、景濂けいれんそのせん金華きんか潜渓せんけいの人なるを以て潜渓せんけいごうす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
使節しせっの一こうは、イギリスの軍艦ぐんかんオージンごうにのりこみ、品川しながわから出発しゅっぱつしました。