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化粧
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つくり
ふりがな文庫
“
化粧
(
つくり
)” の例文
「さあ、若いものは遅くなると危いで、
化粧
(
つくり
)
などはいい加減にして、早くおいでと言うに。」と、婆さんはやるせなく
急
(
せ
)
き立てた。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
髪はほつれ、お
化粧
(
つくり
)
ははげ、
衣紋
(
えもん
)
はくずれて、見る影もありません。まるで、このトンガリ長屋のおかみさんの一人のよう……。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「いいえ、ちっともそそけてはいませんよ。おほほほほ。お
化粧
(
つくり
)
がよくできましたこと! ほほほほッ。ほれぼれいたしますよ」
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
お妙が奈良漬にほうとなった、顔がほてると洗ったので、小芳が
刷毛
(
はけ
)
を持って、
颯
(
さっ
)
とお
化粧
(
つくり
)
を直すと、お蔦がぐい、と櫛を
拭
(
ふ
)
いて一歯入れる。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それかと思ふと、夜の九時過に湯へ行つて來て、アノ
階段
(
はしご
)
の下の小さな室で、一生懸命お
化粧
(
つくり
)
をしてる事なんかあるんだ。正直には正直な樣だがね。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
打
(
うつ
)
て
笑
(
わら
)
はるゝ
筈
(
はず
)
を
何
(
なん
)
の
涙
(
なみだ
)
お
化粧
(
つくり
)
がはげては
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
なり
牛
(
うし
)
に
乘換
(
のりか
)
へるうまき
話
(
はなし
)
も
内々
(
ない/\
)
は
有
(
あ
)
ることならんを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「房ちゃん、お前さんにもお
化粧
(
つくり
)
して
進
(
あ
)
げましょう——オオ、オオ、お
湯
(
ぶう
)
に入って好い色に成った」
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
不意のお
化粧
(
つくり
)
それから両親がです、娘に向って「まあ今日は顔も身体もよく拭き取らねばならん」
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「それは不安だ。……よしよし、一緒に行ってやろう。案じないではやく、お
化粧
(
つくり
)
をしておいで」
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
姿、容子、
化粧
(
つくり
)
の
奢
(
おご
)
り、身分のあるもののおてかけか
寵姫
(
おもいもの
)
か、およそ容易ならぬ女でした。
旗本退屈男:11 第十一話 千代田城へ乗り込んだ退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
奥様は勿論ですが、自分も髪をゆい直したり、着物を着かえたり、よそ行きの帯を締めたりして、一生懸命にお
化粧
(
つくり
)
をして、日の暮れるのを待っていました。お朝はきょうも厭な顔をしていました。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それかと思ふと、夜の九時過に湯へ行つて来て、アノ
階段
(
はしご
)
の下の小さな室で、一生懸命お
化粧
(
つくり
)
をしてる事なんかあるんだ。正直には正直な様だがね。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
おひろはお絹に比べると十二三も年が少なかったけれど、髪が薄い方なので、お
化粧
(
つくり
)
をするのに時間が取れた。
挿話
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
これと、床の間の怪しい山水は、家主のお愛想なんです——あの人がまた旅へ姿見を持って出るような心掛けなら、なに、こんな処で、平気でお
化粧
(
つくり
)
をする事もなかろう。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
化粧
(
つくり
)
もせいぜいきれいになさるがいい、
遊山
(
ゆさん
)
もいい、芝居も結構。こんな割のいい病気はない……だが一ついけない、男はな。いくら暇があっても、色恋だけは禁制でござるよ
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
うすら
淋
(
さび
)
しき
樣
(
やう
)
に
物
(
もの
)
おもはしげにて、
何
(
いづ
)
れ
華族
(
くわぞく
)
であらうお
化粧
(
つくり
)
が
濃厚
(
こつてり
)
だと
與
(
よし
)
四
郎
(
らう
)
の
振
(
ふり
)
かへりて
言
(
い
)
ふを
耳
(
みゝ
)
にも
入
(
い
)
れぬらしき
樣
(
さま
)
にて、
我
(
わ
)
れと
我
(
わ
)
が
身
(
み
)
を
打
(
うち
)
ながめ
唯
(
たゞ
)
悄然
(
しよんぼり
)
としてあるに
與
(
よ
)
四
郎
(
らう
)
心
(
こゝろ
)
ならず
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「伯母さん、お
化粧
(
つくり
)
するの?」とお房は伯母の側へ来て
覗
(
のぞ
)
いた。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
綺麗にお
化粧
(
つくり
)
をして、羽織などを着替えたお今が、そこに
枕頭
(
まくらもと
)
の火鉢の前にぽつねんと坐っていた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
面白え、となった処へ、近所の挨拶を
済
(
すま
)
して、
帰
(
けえ
)
って来た、お源坊がお前さん、
一枚
(
いちめえ
)
着換えて、お
化粧
(
つくり
)
をしていたろうじゃありませんか。
蚤取眼
(
のみとりまなこ
)
で
小切
(
こぎれ
)
を探して、さっさと出てでも行く事か。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「お
化粧
(
つくり
)
」
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お島が住込むことになってから、一層綺麗にお
化粧
(
つくり
)
をして、上さん気取で長火鉢の傍に坐っていた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
藤本へ
還
(
かえ
)
ったのは、もう日の暮方近くで、芸者衆はようやく玄関わきの六畳で、鏡の前に肌ぬぎになりお
化粧
(
つくり
)
をしていた。彼女たちの気分も近頃目立ってだらけていた。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
好子は床を出ると、鏡の前でお
化粧
(
つくり
)
をした。
水ぎわの家
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
お
化粧
(
つくり
)
をすましたところであった。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
“化粧”の解説
化粧(けしょう、仮粧、英: makeup、仏: maquillage)とは、広辞苑によると、主として顔に、白粉(おしろい)や紅(べに)をつけて装い飾ること。
(出典:Wikipedia)
化
常用漢字
小3
部首:⼔
4画
粧
常用漢字
中学
部首:⽶
12画
“化粧”で始まる語句
化粧坂
化粧紐
化粧料
化粧箱
化粧部屋
化粧煉瓦
化粧水
化粧鞄
化粧鏡
化粧迄