“蚤取眼”の読み方と例文
読み方割合
のみとりまなこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みんな慾の深そうな顔をした婆さんや爺さんが血眼ちまなこになって古着の山から目ぼしいのをつかみ出しては蚤取眼のみとりまなこで検査している。
札幌まで (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
一行は手分けをして、雨にうるお身長みのたけより高い草を押分け押分け、蚤取眼のみとりまなこで四方八方捜索したが、いかにしても見出す事が出来ない。咽はいよいよ渇いて来る。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
さて落着て居廻りを視回みまわすと、仔細しさいらしくくびかたぶけて書物かきものをするもの、蚤取眼のみとりまなこになって校合きょうごうをするもの、筆をくわえていそがわし気に帳簿を繰るものと種々さまざま有る中に
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)