“労(らう)” の例文
旧字:勞
頃者(このごろ)年穀(ねんこく)豊かならず、疫癘(やくらい)頻(しき)りに至り、慙懼(ざんく)交(こもごも)集りて、唯(ひとり)労(らう)して己(おのれ)を罪す。是(これ)を以て広く蒼生(さうせい)の為(ため)に遍(あまね)く景福(けいふく)を求む。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
これいかんとなれば縮を一端(たん)になすまでに人の手(て)を労(らう)する事かぞへ尽(つく)しがたし。なか/\手間(てま)に賃銭(ちんせん)を当(あて)て算量(つもる)事にはあらず、雪中に籠居(こもりをる)婦女等(ふぢよら)が手(て)を空(むなし)くせざるのみの活業(いとなみ)也。
而れども俯(ふ)して熟考すれば之れ最終(さいしう)の露宿(ろしゆく)にして、前日来の露宿中は雨(あめ)殆(ほと)んどなく、熟睡(じゆくすい)以て白日の労(らう)を慰(ゐ)せし為め、探検(たんけん)の目的(もくてき)を遂(と)ぐるを得せしめしは、実(じつ)に天恩無量と云つべし
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
(三)は金港堂(きんこうどう)の優勢(いうせい)に圧(おさ)れたのです、それでも未(ま)だ経済(けいざい)の立たんやうな事は無かつたのです、然(しか)し労(らう)多(おほ)くして収(をさ)むる所が極(きは)めて少いから可厭(いや)に成(な)つて了(しま)つたので、石橋(いしばし)と私(わたし)と連印(れんいん)で
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
大食の習慣(しふかん)今日に至(いた)りても未だ全く旧(きう)に復(ふく)せざるなり、食事了(おは)れば例(れい)により鹽原巡査の落語(らくご)あり、衆拍手して之を聞(き)く、為めに労(らう)を慰(なぐさ)めて横臥(わうぐわ)すれば一天墨(すみ)の如く、雨滴(うてき)点々(てん/\)木葉を乱打(らんだ)し来る
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
甚だ夜道の労(らう)をたすかり、暁(あかつき)の頃(ころ)我が家に着ぬ。
甚だ夜道の労(らう)をたすかり、暁(あかつき)の頃(ころ)我が家に着ぬ。