“賃銭”の読み方と例文
旧字:賃錢
読み方割合
ちんせん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしは初め行先を聞かれて、賃銭ちんせんを払う時、玉の井の一番賑な処でおろしてくれるように、人前をはばからず頼んで置いたのである。
寺じまの記 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
というは、轎夫きょうふとしてかつげば、相当の賃銭ちんせんを受ける一つの商売である。しかし壮丁として行くのは公利公益のために力を尽すのである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
ひつかゝりのひとつは、現に彼の眼前めのまへに裸体になつてモデル臺に立つているお房だ。お房は、幾らかの賃銭ちんせんで肉體のすべてをせてゐるやうないやしいをんなだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)