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初夜
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しょや
ふりがな文庫
“
初夜
(
しょや
)” の例文
道々考えにふけっておりましたので、斗丈様の庵室へ行きついた時には、
初夜
(
しょや
)
近い時刻になっていました。小門をくぐろうといたしました。
犬神娘
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そうやって戸を押しあけたまま、御堂で
初夜
(
しょや
)
を行っているうちに、何時なのだろうかしら、時の貝を四つ吹くほどになった。
かげろうの日記
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
とうとう
初夜
(
しょや
)
の鐘が鳴った。それから
二更
(
にこう
)
の鐘が鳴った。二人は露に濡れながら、まだ寺のほとりを去らずにいた。
或敵打の話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
予が
辞去
(
じきょ
)
の後、先生例の
散歩
(
さんぽ
)
を
試
(
こころ
)
みられ、
黄昏
(
こうこん
)
帰邸
(
きてい
)
、
初夜
(
しょや
)
寝
(
しん
)
に
就
(
つか
)
れんとする際
発病
(
はつびょう
)
、
終
(
つい
)
に
起
(
た
)
たれず。
哀哉
(
かなしいかな
)
。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
そうする
中
(
うち
)
にも、
女
(
おんな
)
の
方
(
ほう
)
では、
雨
(
あめ
)
にも
風
(
かぜ
)
にもめげないで、
初夜
(
しょや
)
頃
(
ころ
)
になると
必
(
かな
)
らず
願掛
(
がんが
)
けにまいり、
熱誠
(
ねっせい
)
をこめて、
早
(
はや
)
く
子供
(
こども
)
を
授
(
さず
)
けていただきたいとせがみます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
前の
夜
(
よ
)
も哥沢節の稽古に出でて
初夜
(
しょや
)
過
(
すぐ
)
る頃四ツ谷
宇
(
う
)
の
丸
(
まる
)
横町
(
よこちょう
)
の
角
(
かど
)
にて別れたり。さればわが
病臥
(
やみふ
)
すとは夢にも知らず、八重は
襖
(
ふすま
)
引明
(
ひきあ
)
けて始めて
打驚
(
うちおどろ
)
きたるさまなり。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
町を流るゝ
大川
(
おおかわ
)
の、
下
(
しも
)
の
小橋
(
こばし
)
を、もつと
此処
(
ここ
)
は下流に成る。やがて
潟
(
かた
)
へ落ちる
川口
(
かわぐち
)
で、
此
(
こ
)
の田つゞきの
小流
(
こながれ
)
との
間
(
あいだ
)
には、
一寸
(
ちょっと
)
高く
築
(
きず
)
いた
塘堤
(
どて
)
があるが、
初夜
(
しょや
)
過ぎて町は遠し、村も
静
(
しずま
)
つた。
光籃
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
やがて定めの作法によって
唱
(
とな
)
えごとがあり、または
経文
(
きょうもん
)
が読まれるが、
初夜
(
しょや
)
すなわち十時頃にはもう終って、神酒を下げて少しずつ戴き、ゆるりと一同が食事をしてもまだ夜中にはならない。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
考えごとをしておりましたので。町の口へ参りましたころには、
初夜
(
しょや
)
近くなっておりましたっけ。
怪しの者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
眼光鋭く、意気激しく、いづれも
拳
(
こぶし
)
に力を
籠
(
こ
)
めつつ、知らず知らず
肱
(
ひじ
)
を張りて、強ひて沈静を装ひたる、一室にこの人数を
容
(
い
)
れて、燈火の光
冷
(
ひやや
)
かに、殺気を
籠
(
こ
)
めて風寒く、満州の天地
初夜
(
しょや
)
過ぎたり。
海城発電
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「はい」と佐介はちょっと考え、「
初夜
(
しょや
)
には一
刻
(
とき
)
(二時間)もございましょうか」
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
本郷追分で駕籠を下りた頃にはとうに
初夜
(
しょや
)
を過ごしていた。
大鵬のゆくえ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“初夜”の意味
《名詞》
初夜(しょや、そや)
(しょや、そや)初めての夜。
(しょや、そや)戌の刻。その時刻に行う勤行。
(しょや)新婚の夫婦が初めて夜を共にすること。またその夜。
(出典:Wiktionary)
初
常用漢字
小4
部首:⼑
7画
夜
常用漢字
小2
部首:⼣
8画
“初”で始まる語句
初
初心
初々
初手
初夏
初春
初陣
初秋
初午
初旬