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冀
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ねが
ふりがな文庫
“
冀
(
ねが
)” の例文
けれども彼らのあとに来る少年や幼童については、自分らの労苦の上に立って貰って、とにかく
平担
(
へいたん
)
な道を安楽に歩かせたいと
冀
(
ねが
)
うのだ。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
吾人
(
ごじん
)
は実にこの点において、彼らが
太甚
(
はなは
)
だ相類するを認め、而して後の志士たる者、これについて
自
(
みずか
)
ら
警
(
いまし
)
むる所あらんことを
冀
(
ねが
)
わざるを得ず。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
斯くの如き境遇の下に斯くの如き生活が在るという其の真相を窺いたいと
冀
(
ねが
)
っているに過ぎない。僕等はこれを以て芸術家の本分となしている。
申訳
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
卿
(
いまし
)
が
道
(
い
)
ふ所の如くば、
其
(
そ
)
の勝たむこと必ず
然
(
しか
)
らむ。
但
(
た
)
だ
吾
(
わ
)
が
情
(
こころ
)
に
冀
(
ねが
)
ふは、十年百姓を
役
(
つか
)
はず、一身の故を以て、
豈
(
あ
)
に
万民
(
おほむたから
)
を
煩
(
わづら
)
はし
労
(
いたは
)
らしめむや。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
村松検事に世話になっていた人たちは、水田検事の取調べに対して、もっといろいろ反駁してくれることを
冀
(
ねが
)
っていた。
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
挨拶があった
翌日
(
あくるひ
)
から余は自分の寝ている地と、寝ている
室
(
へや
)
を見捨るのが急に惜しくなった。約束の二週間がなるべくゆっくり廻転するようにと
冀
(
ねが
)
った。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ああいう識見抱負を持った人が今日の知識を抱いて現代に出よということを私は始終
冀
(
ねが
)
って居るのですが、不幸にしてそういう人が見付からぬのは実に残念です。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
茂吉さんの見出した新生命は、其知識を愛する——と言うより、知識化しようと
冀
(
ねが
)
う——性癖からして、『赤光』時代には概念となり、谷崎潤一郎の前型と現れた。
歌の円寂する時
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
なお傀儡子そのものの性質、変遷、末路等に至っては、編を改めて記述するの機あるべきことを
冀
(
ねが
)
う。
くぐつ名義考:古代社会組織の研究
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
花のあしたを山に迷ひ、月のゆふべを野にくらすなど、人には狂へりと言はるゝも自から悟ることを知らず、人には愚なりと言はるゝとも自から賢からんことを
冀
(
ねが
)
はず。
哀詞序
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
……西博士をわが学園の後任学長に任じて真に国民道徳顕現の源宗たらしめんことを
冀
(
ねが
)
う
社会時評
(新字新仮名)
/
戸坂潤
(著)
宮は
些少
(
わづか
)
なりともおのれの姿の多く彼の目に触れざらんやうにと
冀
(
ねが
)
へる如く、
木蔭
(
こかげ
)
に身を
側
(
そば
)
めて、
打過
(
うちはず
)
む
呼吸
(
いき
)
を人に聞かれじとハンカチイフに口元を
掩
(
おほ
)
ひて、見るは
苦
(
くるし
)
けれども
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
天下の
民
(
たみ
)
寒き者多し独り
温煖
(
あたたか
)
ならんやと
曰
(
のたま
)
いし。
宋
(
そう
)
の太祖が
大度
(
たいど
)
を慕い。
普
(
あまね
)
く慈善を施せしも。始め蛍の
資本
(
ひだね
)
より。炭も
焼
(
やく
)
べき
大竈
(
おおかまど
)
と成りし始末の
満尾
(
まんび
)
迄。御覧を
冀
(
ねが
)
うと
言
(
いう
)
よしの。
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
惟うに、これ余一人の冀望なるに止まらず、恩人隈公・校長・議員・幹事及び講師諸君も、
亦
(
ま
)
た
均
(
ひと
)
しく
斯
(
この
)
冀望を
抱
(
いだ
)
き、共に本校の独立を
冀
(
ねが
)
い、共に他の干渉を受けざるを望むならん。
祝東京専門学校之開校
(新字新仮名)
/
小野梓
(著)
唯
冀
(
ねが
)
ふところのものは総べての木が目隠しの役目を全うして呉れることである。
発行所の庭木
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
冀
(
ねが
)
はくは其事の
虚
(
いつはり
)
妄にてあれかしと
日比
(
ひごろ
)
念じまゐらせし甲斐も無う、さては真に猶此
裟婆界
(
しやばかい
)
に妄執をとゞめ、
彼
(
かの
)
兜卒天
(
とそつてん
)
に浄楽は得ず
御坐
(
おはし
)
ますや、
訝
(
いぶか
)
しくも
御意
(
みこゝろ
)
の
然
(
さ
)
ばかり何に留まるらん
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
唯知れずにいてくれるようにと
冀
(
ねが
)
うばかりである。秘密を保つ方法と、また秘密が
訐
(
あば
)
かれた場合の事とは
予
(
あらかじ
)
め考える暇がない。それよりはむしろ考える能力がないのである。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
他の所論を玩味することなく、伝聞によりて
猥
(
みだ
)
りに批評を下すが如きことは慎んで戴かねばならぬ。ことにこと皇室に関するこの種の問題においては、一層の慎重を
冀
(
ねが
)
わねばならぬ。
道鏡皇胤論について
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
私は
懊悩
(
おうのう
)
のたえ切れない苦しさを少しでも軽くしようと
冀
(
ねが
)
って、昼間出掛けようと思った先輩の須永助教授のところを訪い、一切を告白して適当な処置を教えて貰おうと決心しました。
三角形の恐怖
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
一つは史家の参考に供して以てその研究の進歩を
冀
(
ねが
)
わんとする。
間人考
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
“冀(
河北省
)”の解説
河北省(かほくしょう、中国語:河北省、拼音:Héběi Shěng、英語:Hebei)は、中華人民共和国の省の一つ。省都は石家荘市。河北の省名は、黄河の北にあることに由来する。河北省の旧称冀州から、略称は冀。
(出典:Wikipedia)
冀
漢検1級
部首:⼋
16画
“冀”を含む語句
冀州
冀望
冀北
冀城
冀州城
冀北城
冀求
冀県
冀願
大將軍梁冀
梁冀
譚冀