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仲違
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なかたが
ふりがな文庫
“
仲違
(
なかたが
)” の例文
件
(
くだん
)
の両人相親しむ時は余らは皆その
麾下
(
きか
)
に属してさまざまなる悪戯をして戯れしが両人
仲違
(
なかたが
)
ひしたる時は余らもまた仲間割れをせり。
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
そして、この姉妹たちは、意見の相違は相違としてめったに
仲違
(
なかたが
)
いなどはしないのだと云うことを、改めて教えられたような気がした。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「あいつは子供ながら
俺
(
おれ
)
を兄きと
仲違
(
なかたが
)
ひになつてゐるので、親ぢの味方になつて矢張俺に対して敵意を抱いてゐるかも知れぬ。」
ある職工の手記
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
仲違
(
なかたが
)
いをしている人たちが前に歩みでて、まず
恥
(
は
)
ずかしめを受けた者が相手の悪いことを
即興
(
そっきょう
)
の歌にして、
大胆
(
だいたん
)
にあざけって言いたてました。
絵のない絵本:01 絵のない絵本
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
そして正札三十円と値段のついた七
宝
(
ぽう
)
の花瓶が目につくと、まるで
仲違
(
なかたが
)
ひの加藤高明氏にでも出会つたやうに、顔を
反
(
そむ
)
けてそつと通り過ぎた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
また五十も過ぎて身寄りとは
悉
(
ことごと
)
く
仲違
(
なかたが
)
ひをしてしまひ、子供一人ない
薄倖
(
はっこう
)
な身の上を彼女自身潜在意識的に感じて来て
蔦の門
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
「だから、私は死んでもエエ、お前を男爵様やお嬢様と
仲違
(
なかたが
)
いさして、山の中へ埋れさしては、お父さアにも合せる顔は無エ、茂さア、さらばだよ」
判官三郎の正体
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
(いっそ、怒らして、
仲違
(
なかたが
)
いして切れようか。そして兄が云うように五、六年眼をつぶって、廻国修行に出る)
柳生月影抄
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
祖父母や叔父夫婦や果ては円光寺の和尚との間ですら
仲違
(
なかたが
)
いをするといった
有様
(
ありさま
)
にまでなっているのであった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
ヘンレイとの
仲違
(
なかたが
)
いが、今、最も痛切な悔恨を以て思出される。道理から云って、此方が間違っているとは、さらさら思わない。しかし、理窟なんか問題じゃない。
光と風と夢
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
まして將軍のお側には、日ごろより佐々木
一家
(
いつけ
)
とは
仲違
(
なかたが
)
ひの梶原
父子
(
おやこ
)
もひかへて居れば、この機に乘じていかなる讒言を申立てんも測られず、油斷せば家の大事……。
佐々木高綱
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「知合いなんぞありますかい? 知合いはみんな死んじまったり、
仲違
(
なかたが
)
いをしちまいましてな……あ、そうそう! なあに、ないことはごわせんよ! ある、ある!」
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
株をすすめられた時、のぼせがちの従兄が親類の
誰某
(
たれそれ
)
と
仲違
(
なかたが
)
いまでして、二度も三度も田地を抵当に入れて、銀行から金を借りた事情を、母親も伝え聞いて知っていた。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
取っ捉まえて置いてコツンコをさせれば、お互に相手を恨んで
仲違
(
なかたが
)
いをすると思ったのだろう。
ある温泉の由来
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「右衛門さんとは滅相もない、今こそ
仲違
(
なかたが
)
いしているものの、お前の姉分島君さんの、恋しいお方ではござらぬか。そのお方を横取りしようとは、なかなか凄い腕じゃのう」
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
俺もこうして出て来た以上は、このままにして置いて行く訳にはいかない。兄弟が
仲違
(
なかたが
)
いを
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
そして、伯父がその遺産を牧師であつた弟の
孤兒
(
みなしご
)
に與へることにしたといふことも。僕等のことを落したのは、僕の父と
仲違
(
なかたが
)
ひをしてゐて和解の道がついてゐなかつた結果です。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
あれのことについて何かもっと
他
(
ほか
)
に儂にかくしているようなことはないのかい? ただ、親しい友達と
仲違
(
なかたが
)
いをした位であんなになってしまうとは儂にはとても考えられんのだよ。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
しかし最も悪いことには、彼は公演の二日前に、雑誌の同人らと
仲違
(
なかたが
)
いをした。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
……その
仲違
(
なかたが
)
いの原因は、私と呉一郎を実験材料とした精神科学に関する研究から端を発しているらしく、今はその闘いが、白昼公々然とこの教室で行われる位にまで高潮して来ている。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
しかしおとなしいたかちゃんは私にばかりでなく、そういう
利
(
き
)
かん気のお竜ちゃんに対しても、すべて控え目にしていた。そのために殆ど
仲違
(
なかたが
)
いもせずに、三人で仲好く遊びつづけていられた。
幼年時代
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
もとより
仲違
(
なかたが
)
ひをしたSのお母さまのところではないにしても、どこか軽井沢か
五色
(
ごしき
)
か、あの辺の山小屋みたいな別荘へ疎開してらつしやることと思ひ、むりやりさう信じようとしてゐました。
死児変相
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
仲違
(
なかたが
)
いをするような原因が発生するとは思えないからだ。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
垂乳根
(
たらちね
)
の親とその子の
愛妻
(
はしづま
)
と有るべきことか
仲違
(
なかたが
)
ひたり
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「勇之進と言ったそうです。これも十年ばかり前に、
朋輩
(
ほうばい
)
と
仲違
(
なかたが
)
いをして、浪人をしたという話です」
銭形平次捕物控:087 敵討果てて
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
クリストフは、自分の地位がかなり困難になってることに気づかないらしく、ちょうどそういうときに自分の出版者とも
仲違
(
なかたが
)
いした。とは言え彼は、そのヘヒトを恨む筋はないはずだった。
ジャン・クリストフ:10 第八巻 女友達
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
それが為に氏は先輩とも同輩とも、後輩とも
仲違
(
なかたが
)
ひをした事が少くなかつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
日頃は
罵詈讒謗
(
ばりざんぼう
)
してやまなかった抱一庵をも一見コロリと感服させ、犬と猿のように
仲違
(
なかたが
)
いしているものにでも会えば奥底なく打解けて、自分の身上などを
細々
(
こまごま
)
打明けて話すほど
捌
(
さば
)
けていた。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
何でも、よし江さんを通して叔父と知り合いになったよし江さんの学校友達の一人が、叔父に恋文を寄越したとか何とかで、よし江さんとその友達とは遂に
仲違
(
なかたが
)
いをしたとさえ言われていた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
その時から私は婆さんと
仲違
(
なかたが
)
ひして、婆さんの家の前は
除
(
よ
)
けて通り、婆さんが家へ來て言葉を掛ける時でも私は口も利かなく成つて了ひました。子供ながらに私はそれを六十日の餘も續けました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「いや、一向に知らない、実を申せば、幾度も幾度もお駒を責めたが、そればかりは教えてくれなかった。そんな事が、浅ましいようだが、二人の
仲違
(
なかたが
)
いの
因
(
もと
)
となったのであろう」
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
これがために紅葉から含まれて心にもなく
仲違
(
なかたが
)
いするようになった。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
真正面から
仲違
(
なかたが
)
いすることのないように振る舞っていた。
ジャン・クリストフ:10 第八巻 女友達
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
仲
常用漢字
小4
部首:⼈
6画
違
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“仲”で始まる語句
仲間
仲
仲人
仲居
仲町
仲好
仲店
仲々
仲善
仲働