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今夕
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こんせき
ふりがな文庫
“
今夕
(
こんせき
)” の例文
矢沢 されば、
今夕
(
こんせき
)
のお慰みに——いや、おなぐさみと申しては、奎堂先生に失礼でござるが、一同の刀を相せしめましてはいかがで。
稲生播磨守
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
播磨 幸ひ
今夕
(
こんせき
)
の来客は水野殿を上客として、ほかに七人、主人をあはせて丁度九人ぢや。皿が一枚かけても事は済む。なう、十太夫。
番町皿屋敷
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
愈
(
いよい
)
よ
今夕
(
こんせき
)
、侯の
御出立
(
ごしゅったつ
)
と
定
(
き
)
まり、私共はその原書を
撫
(
なで
)
くり
廻
(
まわ
)
し誠に親に
暇乞
(
いとまごい
)
をするように
別
(
わかれ
)
を
惜
(
おし
)
んで
還
(
かえ
)
したことがございました。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「いま、北斗を見るに、大なる一星は、
昏々
(
こんこん
)
と光をかくし、七星の座は
崩
(
くず
)
れている。こんどこそ間違いはない。
今夕
(
こんせき
)
、孔明は必ず死んだろう」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この汽車は新橋を昨夜九時半に
発
(
た
)
って、
今夕
(
こんせき
)
敦賀に入ろうという、名古屋では
正午
(
ひる
)
だったから、飯に一折の
鮨
(
すし
)
を買った。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
今夕
(
こんせき
)
の花婿花嫁を御紹介させて戴きます。花婿堀尾正晴君は○○県の素封家堀尾茂作氏の次男、東京○○新聞社員、帝大法科出身の秀才であります。
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
道友会へ出席するのは、
今夕
(
こんせき
)
で二回目ですが会員になることを許されたのを、私も有難い事と常に感謝している。
人格を認知せざる国民
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
彼等の記録に、「
今夕
(
こんせき
)
討死、
疵
(
きず
)
を蒙る輩数を知らず。
以
(
もって
)
の外のことなり。之を為すこと如何」と放心の状である。
四条畷の戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
我々はこの意味において文芸を研究し、この意味において
如上
(
じょじょう
)
の自信と決心とを有し、この意味において
今夕
(
こんせき
)
の会合に一般以上の重大なる影響を想見するのである。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ああ余は祈祷を廃すべけんや、余は
今夕
(
こんせき
)
より以前に勝る熱心を以て同じ祈祷を爾に捧ぐべし。
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
今夕
(
こんせき
)
は、高村光雲氏作が無上の光栄を得られるについての祝宴であると松尾氏
起
(
た
)
って一場の趣意
挨拶
(
あいさつ
)
を述べられ、私が会頭の次の正客で、盛大な宴会が開かれることであった。
幕末維新懐古談:61 叡覧後の矮鶏のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
何を悲しもうようもございませぬ、それで、私は友達の
誼
(
よし
)
みに、せめてあの子の
後生追善
(
ごしょうついぜん
)
を営みたいと思いまして、
今夕
(
こんせき
)
こうやって出て参りました、私の背中をごらん下さいまし
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
守は、谷中の空家での隙見から、
今夕
(
こんせき
)
までの出来事を、かいつまんで説明した。老人は何を聞いても少しも驚く様子はなく、ただ「ウン、ウン」と聞流している。実に張合のない態度だ。
妖虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
今夕
(
こんせき
)
、ここへお集まり願ったのは、他のことでもありません。
平賀源内捕物帳:長崎ものがたり
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
待ちわれは
今夕
(
こんせき
)
図
(
はか
)
らず拝顔の望を
書かでもの記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「備前でござる。
今夕
(
こんせき
)
の
戯
(
たわむ
)
れは、まったく門人どもの私意。
平
(
ひら
)
におゆるしを。平に」とばかり百遍も
叩頭
(
こうとう
)
して詫び入った。
剣の四君子:05 小野忠明
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
此
(
こ
)
の
汽車
(
きしや
)
は
新橋
(
しんばし
)
を
昨夜
(
さくや
)
九時半
(
くじはん
)
に
発
(
た
)
つて、
今夕
(
こんせき
)
敦賀
(
つるが
)
に
入
(
はい
)
らうといふ、
名古屋
(
なごや
)
では
正午
(
ひる
)
だつたから、
飯
(
めし
)
に
一折
(
ひとをり
)
の
鮨
(
すし
)
を
買
(
かつ
)
た。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今夕
(
こんせき
)
の会話はアハハハハに始まってアハハハハに終った。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
これによって結果を考えましたところ、
今夕
(
こんせき
)
酉
(
とり
)
の
下刻
(
げこく
)
から
亥
(
い
)
の刻のあいだに、昼よりましたおそろしい大血戦が
裾野
(
すその
)
のどこかで起るということがわかりました
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お聞きなさい——橘さん……いやしくも東京から家元同格の
貴下
(
あなた
)
がおいでだと云うで、
今夕
(
こんせき
)
、
申合
(
もうしあい
)
打合せのために出向いた、
地謡
(
じうたい
)
、囃子方一同は、念のため、酒席といえども
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「はや、おわかれも、
今夕
(
こんせき
)
にせまりました。……多年の
御鴻恩
(
ごこうおん
)
、あらためて、お礼申しあげまする」
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「さて。何もないが、これから三日間。——といっても、はや一日は過ぎたが、無理な仕事をしてもらわねばならんで、
今夕
(
こんせき
)
だけは、一杯飲んで、存分、体を休めてくれい」
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「おそらく、
三日目
(
みっかめ
)
を待たず、
今夕
(
こんせき
)
かぎりでめちゃめちゃになるだろう。おう、おまえも早くゆくがいい、そして、まんいちの
用意
(
ようい
)
に、これを
証拠
(
しょうこ
)
に持ちかえるがよかろう」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
左兵衛佐は、
今夕
(
こんせき
)
、上杉家の方へ戻った母の事ばかり考えていた。母の云い条を聞けば、母のほうが正しいように思われ、父の主張を聞けば、それも尤もな気がするのである。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
今夕
(
こんせき
)
、宿所においておあずけ致した目録は、御覧に供えて下されたか」
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
今夕
(
こんせき
)
のは、お使者ではない。諸国を遍歴してあるく武芸者だ」
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「じゃあ、
今夕
(
こんせき
)
、まだ見えておられませんか」
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“今夕”の意味
《名詞・形容動詞》
今日の夕方。
(出典:Wiktionary)
今
常用漢字
小2
部首:⼈
4画
夕
常用漢字
小1
部首:⼣
3画
“今夕”で始まる語句
今夕中