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久留米
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くるめ
ふりがな文庫
“
久留米
(
くるめ
)” の例文
私と先輩の同窓生で
久留米
(
くるめ
)
の
松下元芳
(
まつしたげんぽう
)
と云う医者と二人
連
(
づれ
)
で、
御霊
(
ごりょう
)
と云う
宮地
(
みやち
)
に行て
夜見世
(
よみせ
)
の植木を
冷
(
ひや
)
かしてる中に、植木屋が
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
■
豊前
(
ぶぜん
)
や
筑後
(
ちくご
)
は好く存じませんが、
筑前
(
ちくぜん
)
殊に福岡は
鷹揚
(
おうよう
)
な人が多い、
久留米
(
くるめ
)
などのこせ/\した気性に比ぶれば余程男らしい処があります。
福岡の女
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
「磁器」という二字が磁州窯より起ったのは云うまでもない。「
久留米
(
くるめ
)
」とは久留米でできる
絣
(
かすり
)
である。「
薩摩
(
さつま
)
」というのも同じではないか。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
その次に、九州
久留米
(
くるめ
)
出生で、上野義民というのは卒業をして後、今日私の工場に通勤して盛んに働いております。
幕末維新懐古談:79 その後の弟子の事
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
優はなお勧めて
已
(
や
)
まなかった。そこへ
一粒金丹
(
いちりゅうきんたん
)
のやや大きい注文が来た。福山、
久留米
(
くるめ
)
の二カ所から来たのである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
さつま絣、
久留米
(
くるめ
)
絣なぞは
勿論
(
もちろん
)
しっかりしたものでしょうが、かえって、場違いの土地でいい絣をつくっている所を田舎へ旅してみかけることがあります。
着物雑考
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
昔「猫」を書いた時、その中に
筑後
(
ちくご
)
の国は
久留米
(
くるめ
)
の住人に、
多々羅三平
(
たたらさんぺい
)
という
畸人
(
きじん
)
がいると
吹聴
(
ふいちょう
)
した事がある。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
十一月十八日 立花邸に於ける『ホトトギス』六百号記念柳河俳句会を終へ、
久留米
(
くるめ
)
、いかだ、小句会。一泊。
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
久留米
(
くるめ
)
中学校の
峰元
(
みねもと
)
君は、近ごろ市中でこの遊戯を子どもがしているのを見かけたと報ぜられた。
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
などと
間伸
(
まのび
)
のした、しかも
際立
(
きわだ
)
って耳につく東京の調子で
行
(
や
)
る、……その本人は、受取口から見た
処
(
ところ
)
、二十四、五の青年で、
羽織
(
はおり
)
は着ずに、
小倉
(
こくら
)
の
袴
(
はかま
)
で、
久留米
(
くるめ
)
らしい
絣
(
かすり
)
の
袷
(
あわせ
)
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
二人は
久留米
(
くるめ
)
から、一人は因州から、一人は
福岡
(
ふくおか
)
から、一人は金沢から、一人は
柳川
(
やながわ
)
から、二人は
津
(
つ
)
から、一人は福井から、一人は佐賀から、一人は広島から、五人は桑名から
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
よごれた
久留米
(
くるめ
)
がすりの着物の、
衿
(
えり
)
のうしろは赤茶けて破れているような着物を着て、日曜日でもないのに家さがしをする若い男と、ろくにあいさつもしない無愛想な女の一組には
風
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
八つの時、学校から帰ると、いきなり、仕立ておろしの
久留米
(
くるめ
)
の綿入を着せられた。
雨
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
落付
(
おちつけ
)
んと思ひ
近處
(
きんじよ
)
近傍
(
きんばう
)
へは古郷なる
筑後
(
ちくご
)
久留米
(
くるめ
)
へ赴くと
云
(
いひ
)
なしてぞ立出ける
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
近くの
小倉聯隊
(
こくられんたい
)
へも、援軍を急派せよと、電信は打ってある。それに対して、聯隊長心得の
乃木希典
(
のぎまれすけ
)
少佐から、第三大隊と第一大隊とが出動して、もう
久留米
(
くるめ
)
まで進んでいるという返電はあった。
日本名婦伝:谷干城夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
久留米
(
くるめ
)
藩などの大きな屋敷があって、ことに隣りの薩州家などは浪人者がたくさんに出入りして、朝夕戦場のように見えることもあるけれど、こちらのお屋敷は静かであることなどを書きました。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
池はその後に
聳
(
そび
)
ゆる崖の高さと、また水面に枝を垂した老樹や岩石の配置から考えて、その昔ここに
久留米
(
くるめ
)
二十余万石の城主の
館
(
やかた
)
が築かれていた時分には、現在水の
漂
(
ただよ
)
っている面積よりも確にその二
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
久留米
(
くるめ
)
なる
遍照院
(
へんぜうゐん
)
にわれまうづ「
松陰以白居士
(
しよういんいはくこじ
)
」のおくつき
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
それから三度も四度も猛烈な手紙を寄こしたあとで、とうとうこう云う条件を出した。自分が三平と誤られるのは、双方とも
筑後
(
ちくご
)
久留米
(
くるめ
)
の住人だからである。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この時九郎右衛門が足痛を起して、
杖
(
つえ
)
を
衝
(
つ
)
いて歩くようになった。
筑後国
(
ちくごのくに
)
では
久留米
(
くるめ
)
を五日尋ねた。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
九州でも筑後の
久留米
(
くるめ
)
、肥前
五島
(
ごとう
)
の
久賀
(
ひさか
)
島でそういい、
更
(
さら
)
に東北では仙台から石の巻に及び、秋田県の横手もキンズンソウというから、もとは中央の名であったかも知れない。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
鹿沼
(
かぬま
)
の
箒
(
ほうき
)
、
丸亀
(
まるがめ
)
の
団扇
(
うちわ
)
、
天童
(
てんどう
)
の
将棊駒
(
しょうぎごま
)
、
久留米
(
くるめ
)
の
絣
(
かすり
)
、
結城
(
ゆうき
)
の
紬
(
つむぎ
)
、
土州
(
どしゅう
)
の金物、それぞれに面白い発達である。そういう場所からはとりわけ生産の組織に
付
(
つい
)
て多くを学ぶことが出来る。
地方の民芸
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
着物は通例の書生のごとく、
薩摩絣
(
さつまがすり
)
か、
久留米
(
くるめ
)
がすりかまた
伊予
(
いよ
)
絣か分らないが、ともかくも
絣
(
かすり
)
と名づけられたる
袷
(
あわせ
)
を袖短かに着こなして、下には
襯衣
(
シャツ
)
も
襦袢
(
じゅばん
)
もないようだ。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私はかつて
久留米
(
くるめ
)
の一軒の陶器屋で不思議な品々を見つけた。それはどうしても今出来のものとは思えない。それほど手法が古く形がよく色が美しい。あるものは遠く
唐宋
(
とうそう
)
の窯をさえ想起させた。
日田の皿山
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
福岡県
久留米
(
くるめ
)
市 5
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
久
常用漢字
小5
部首:⼃
3画
留
常用漢字
小5
部首:⽥
10画
米
常用漢字
小2
部首:⽶
6画
“久留米”で始まる語句
久留米絣
久留米弁
久留米秀包