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不調法
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ぶてうはふ
彼者迷惑して、「つひに
獻立を
仕りたる
覺えござなく、
其道は
聊も
心得候はねば、
不調法に
候、
此儀は
何卒餘人に
御申下さるべし」と
困じたる
状なりけり。
渡し
殘六十兩は
己が
物とし是迄に
掠取し金と合せ見るに今は七百兩餘に成ければ
最早長居は成難しと或日
役所にて
態と
聊かの
不調法を仕出し主人へ申譯
立難しとて
書置を
男はうす
淋しき
顏に
笑みを
浮べて
貴孃といふ
事も
知りませぬので、
飛んだ
我まゝの
不調法、さ、お
乘りなされ、お
供をしまする、
嘸不意でお
驚きなさりましたろう、
車を
挽くと
言ふも
名ばかり
添て此方へ
送られ
拙者迄に
落度をさせ
重々の
不調法斯樣の
不埓にて御役が
勤まるべきや
不屆き
至極なり
揚屋入申付ると
有りしかば同心
飛かゝり
粂之進の
肩衣を
刎たちまち
繩を
「
私不調法にていたし
方ござなく、
其が
精一杯に
候」と
額に
汗して
聞え
上ぐる。
味岡勇右衞門の
咄しに依て承知致し呼に遣したり
太儀ながら
療治を
頼むと云るゝにぞ城富
不調法の私し御召に預りまして有難く候と云つゝ
側へ
摺寄療治に掛りしに
素より鍼術に妙を
“不調法”の意味
《名詞》
不 調 法 (ぶちょうほう)
行き届かないこと。
至らないこと。
たしなみのないこと。
考え違い。
しくじり。
(出典:Wiktionary)