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一掴
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ひとつかみ
ふりがな文庫
“
一掴
(
ひとつかみ
)” の例文
そうして、いらッしゃる処が解らないでは、お迎いに
行
(
ゆ
)
くことが出来ませんから、これを……ッて、そう云って、
胡麻
(
ごま
)
を
一掴
(
ひとつかみ
)
、姉様の
袂
(
たもと
)
へ入れてあげたの。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
三「アヽ鼻血が出た、與助、男の鼻血だから仔細はあるまいけれども、
盆凹
(
ぼんのくぼ
)
の毛を一本抜いて、ちり毛を抜くのは
呪
(
まじねえ
)
だから、アヽ
痛
(
いて
)
え、
其様
(
そんな
)
に沢山抜く奴があるか、
一掴
(
ひとつかみ
)
抜いて」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
急
(
いそ
)
いであたしは
一掴
(
ひとつかみ
)
の
草
(
くさ
)
を
毟
(
むし
)
つて、
此児
(
このこ
)
の
口
(
くち
)
と
手
(
て
)
を
拭
(
ふ
)
いてやつて、かう
言
(
い
)
つた。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
遣
(
や
)
らじと
伸
(
の
)
べし
腕
(
かひな
)
は
逮
(
およ
)
ばず、
苛
(
いら
)
つて起ちし貫一は唯
一掴
(
ひとつかみ
)
と躍り
被
(
かか
)
れば、
生憎
(
あやにく
)
満枝が
死骸
(
しがい
)
に
躓
(
つまづ
)
き、一間ばかり投げられたる
其処
(
そこ
)
の敷居に
膝頭
(
ひざがしら
)
を砕けんばかり強く打れて、
踣
(
のめ
)
りしままに起きも得ず
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
馬は
背
(
せな
)
、腹の皮を
弛
(
ゆる
)
めて汗もしとどに流れんばかり、
突張
(
つッぱ
)
った脚もなよなよとして
身震
(
みぶるい
)
をしたが、
鼻面
(
はなづら
)
を地につけて
一掴
(
ひとつかみ
)
の
白泡
(
しろあわ
)
を
吹出
(
ふきだ
)
したと思うと前足を折ろうとする。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
思
(
おも
)
ひもかけず、
屋根
(
やね
)
も
柱
(
はしら
)
も
搖
(
ゆ
)
れるやうな
白
(
しろ
)
い
風
(
かぜ
)
が
矢
(
や
)
を
射
(
い
)
るやうに
吹
(
ふ
)
きつけますと、
光
(
ひか
)
り
輝
(
かゞや
)
く
蒼空
(
あをぞら
)
に、
眞黒
(
まつくろ
)
な
雲
(
くも
)
が
一掴
(
ひとつかみ
)
、
鷲
(
わし
)
が
落
(
おと
)
しますやうな、
峰一杯
(
みねいつぱい
)
の
翼
(
つばさ
)
を
開
(
ひら
)
いて、
山
(
やま
)
を
包
(
つゝ
)
んで
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
頻
(
しき
)
りに
紐
(
ひも
)
のようなものを持って腰の廻りを巻いてるから、帯でもするかと見ると、
振
(
ぶ
)
ら下った
腸
(
はらわた
)
で、切裂かれ
臍
(
へそ
)
の下へ、押込もうとする、だくだく流れる
血
(
あけ
)
の中で、
一掴
(
ひとつかみ
)
、ずるりと詰めたが
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
掴
漢検準1級
部首:⼿
11画
“一”で始まる語句
一
一人
一寸
一言
一時
一昨日
一日
一度
一所
一瞥