“みかど”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミカド
語句割合
73.1%
御門13.4%
朝廷4.5%
三門2.2%
宮廷領1.5%
1.5%
先帝0.7%
國家0.7%
御朝廷0.7%
御皇0.7%
皇帝0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちょうど彼方の亭では、みかど立座りゅうざとみえて、公卿たちの群れの間から、供奉ぐぶの人員へ、御車触みくるまぶれが、しきりに手合図され出していた。
正面には高さ四尺の金屏きんびょうに、三条さんじょう小鍛冶こかじが、異形いぎょうのものを相槌あいづちに、霊夢れいむかなう、御門みかど太刀たちちょうと打ち、丁と打っている。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
朝廷みかどの大命の畏くて、故郷に残しおきつる妻子の今宵や指かがなへて帰るを待つらむなど、益荒武雄ますらたけをの心ながらも宛ら磯礁いそいはに砕くる白波に似たりけり。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
三門みかどの町を流れる溝川みぞがわの水も物洗うには、もう冷たくなり過ぎているであろう。
草紅葉 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
大陸から渡る新しい文物は、皆一度は、このとお宮廷領みかどを通過するのであった。唐から渡った書物などで、太宰府ぎりに、都まで出て来ないものが、なかなか多かった。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
○法性坊尊意そんい叡山えいざんに在し時 菅神の幽灵いうれい来り我冤謫むしつのながされ夙懟ふるきうらみむくはんとす、願くは師の道力をもつてこばむことなかれ。尊意曰、卒土そつとは皆王民なり、我もし みかどみことのりをうけ玉はらばさくるに所なし。
「……あの子はもうここにおりません。隠岐の先帝みかどが、山陰の大山だいせんに拠って、み旗の兵をお集めと聞くやいな、菊王をかたらって、一しょに大山へはしってしまいました」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これに因りて悉にみて、國家みかど安平やすらぎき。
食国をすくにとほ御朝廷みかどに、汝等いましらまかりなば、平らけく吾は遊ばむ、手抱たうだきて我は御在いまさむ、天皇すめらがうづの御手みてもち、掻撫かきなでぞぎたまふ、うち撫でぞぎたまふ、かへり来む日あいまむ
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
仁明の御皇みかど御代みよでありましたが、羽田玄喜という医師がありまして、この里に住居すまいして居りました。
真間の手古奈 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
が國の皇帝みかどもすでに蒙塵もうぢんと知らでやもはら獅子眠りゐる
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)