“先帝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せんてい40.0%
せんだい20.0%
みかど20.0%
センダイ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
南方にあわい銀河が流れる。星もちらほら出て居る。村々は最早もう黒う暮れて、時々まぶしい火光あかりがぱっと射す。船橋の方には、先帝せんていの御為に上げるのか、哀々あいあいとした念仏の声が長くいて聞こえる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ほかに養子やしないごが二人ある。一人は秋好中宮と言って、六条御息所と、その夫、早く亡った先帝せんだいの皇太子との間の子である。
反省の文学源氏物語 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
「……あの子はもうここにおりません。隠岐の先帝みかどが、山陰の大山だいせんに拠って、み旗の兵をお集めと聞くやいな、菊王をかたらって、一しょに大山へはしってしまいました」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其処に、宮廷領の分立並びに、平安朝における先帝センダイ観・後院ゴヰン制度の生れて来る理由があるのである。歴代主上直属の民、及び土地の継承には、今日では不明な、ある形式があつたのであらう。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)