先帝せんてい)” の例文
南方にあわい銀河が流れる。星もちらほら出て居る。村々は最早もう黒う暮れて、時々まぶしい火光あかりがぱっと射す。船橋の方には、先帝せんていの御為に上げるのか、哀々あいあいとした念仏の声が長くいて聞こえる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
先帝せんてい後醍醐ごだいご隠岐おき遠流おんる
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)