“こうろう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
高楼21.1%
功労10.5%
功勞10.5%
行潦10.5%
高朗10.5%
劫量5.3%
向朗5.3%
栲栳5.3%
浩郎5.3%
紅楼5.3%
行廊5.3%
高浪5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かくて一方には大厦たいか高楼こうろうにあって黄金の杯に葡萄ぶどうの美酒を盛る者あるに、他方には襤褸らんるをまとうて門前に食をう者あるがごとき
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
このような「市井しせい清潔係せいけつがかり」としての蛆の功労こうろうは古くから知られていた。
蛆の効用 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
とにかく舊式きうしきの名人せいはなはだいい。ただ問題もんだい棋界きかい功勞こうろうがあり、而もおとろへた老棋士ろうきしろう後の生くわつたいして同時に何等かの考慮こうりよはらはるべきである事をぼくは切言したい。
しかして彼のごとく憤発激昂みずから進んでやまざるゆえんのものは自家頭上に禍福安危の応報あればなり。ゆえに欧州の平民主義なるものは二、三子の偶爾ぐうじの尽力に出でたる行潦こうろうの水にはあらず。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
すなわち青年においてもっとも愛すべく、もっともとうとぶべき、高朗こうろうなる性情が消えるのである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
昨日きのう御身に聞きたきことありといひしが、余の事ならず」ト、いひさしてかたちをあらため、「それがし幾歳いくとせ劫量こうろうて、やや神通を得てしかば、おのずから獣の相を見ることを覚えて、とおひとつあやまりなし。 ...
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
関羽を輔佐する者としては文官に、伊籍いせき糜竺びじく向朗こうろう、馬良などをとどめ、武将には、関平、周倉、廖化りょうか糜芳びほうなどをあとに残して行った。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこでは経典の字句の末節をもてあそ煩瑣はんさ哲学が横行していたし、禅門を叩けば栲栳こうろうの仮面をかぶった瑠璃禅の臭気ばかりが鼻をつく、——生死超脱、口頭でやすやすとそう一喝できるのは
荒法師 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
惣領そうりょうたけのこびや衣更ころもがえ——浩郎こうろう
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
木枯こがらしさけぶすがら手摺てずれし火桶ひおけかこみて影もおぼろなる燈火とうかもとに煮る茶のあじわい紅楼こうろう緑酒りょくしゅにのみ酔ふものの知らざる所なり。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ある夕方、心痛してる者にとってはいかにもつらい薄暮のころ、彼女が山荘の行廊こうろうに立っていると、眼にはいった……。
三月二十九日 高浪こうろう、尭由来る。小諸山廬。
六百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)